4年ぶりの長編最新作『東京公園』が、第64回ロカルノ国際映画祭<インターナショナル・コンペティション>部門にて、8月9日(現地時間)オフィシャル上映&記者会見&舞台挨拶を行いました。

 1946年から毎年、スイスにて開催されているロカルノ国際映画祭は、ヴェネチア国際映画祭に次ぐ長い歴史を誇り、世界4大映画祭とも称されます。毎年、世界各国から20万人を超える人が訪れる、世界有数の映画祭です。今年も期間中には、約300本の作品が上映されているが、グランプリである“金豹賞”の選考対象となる<インターナショナル・コンペティション>部門に招待されている作品は20本のみ。
 青山真治監督作品がロカルノ国際映画祭へ参加するのは、4回目となりますが、 <インターナショナル・コンペティション>部門へ招待されたのは、今回が始めてとなります。

約3000人収容の“FEVI Cinema”で舞台挨拶を行った青山監督は「この映画は、なくなった者に対する愛情と生き残った者同士の愛情を描いた作品です。俳優さんたちには、これは戦後の映画だと思って下さいと伝えました。この時代の映画は、傷ついたり孤独であったりしても、前進していく姿を描いているからです。今、日本で映画を撮るということは、こうした内容を描くことが必要だと感じました。それと同時に、自分が一番好きな東京、様々な表情をもつ東京を描きたかったのです」とコメント。
上映後には、場内に響き渡る拍手とともにスタンディングオベーションをする観客もあり、大きな熱気に包まれた。各国の観客からも「恋人、家族など人と人の関係性を示す言葉を超えた、深い心の繋がりを感じる素晴らしい作品」
「自分も登場人物の会話に入っているかのような気持ちになった」など、涙を流して絶賛する声も多く上がった。 
2000年の『EUREKA ユリイカ』で、カンヌ国際映画祭<国際批評家連盟賞>と<エキュメニック賞>をW受賞するという快挙を成し遂げ、世界的に注目されている青山監督作品。8月13日夜(現地時間)の発表に大きな期待がかかっています。