製作費わずか45ポンド(約5856円、*2010年12月1日現在)で作られ、その低予算とは思えない完成度の高さで世界の映画界を震撼させた注目のゾンビ映画『コリン LOVE OF THE DEAD』が、いよいよ3月5日(土)より公開となります。

本作公開を記念し、全世界に拡大する空前のゾンビ・ブームをさらに過熱させるべく、2月26日(土)〜3月4日(金)の一週間、スクリーンでは滅多に観られない伝説の傑作ゾンビ映画の数々を一挙上映する「東京国際ゾンビ映画祭2011」を開催いたします!!
日本初公開作品を含む超レアな作品群の上映に加え、各種トークイベントも実施いたします(詳細は『コリン
LOVE OF THE DEAD』オィシャル・サイト、及び公式ツィッターにて随時発表)。

映画祭初日、『コリンLOVE OF THE DEAD』特別先行上映前に、TV「ほんとにあった怖い話」『リング0 バースデイ』『おろち』などを手がけた“ジャパニーズ・ホラー”の巨匠・鶴田法男監督によるトークイベントが行われました。

■日程 :2月26日(土)
■場所 :ヒューマントラストシネマ渋谷(渋谷区渋谷1-23-16ココチビル7・8F)
■登壇者:鶴田法男監督
■聞き手:江戸木純(映画評論家・本映画祭プロデューサー)

満席となった劇場に鶴田監督が登場、映画評論家、江戸木純氏司会の下『コリンLOVE OF THE DEAD』について語った。

『パラノーマル・アクティビティ』の公開などで、低予算でヒットする映画をつくることを要求されるようになり、さらに低予算の『コリン〜』の話を聞いて、「監督やってられないなあ」と、はじめは嫌な気分で観にいったという鶴田監督。
しかし実際に観てみると、ゾンビが主人公なのに怖さを追究していない切ない映画で、奇跡の体験だった、と絶賛。怖いだけじゃないところが成功の秘訣なのでは、と江戸木氏も頷く。
本作のマーク・プライス監督が来日した際に対談をした鶴田監督は、映画オタクの作った自己満足ではなく、作家性のある作品で、映画的なマインドは一流映画に匹敵する、とマーク監督の映画に向き合う姿勢を称賛した。
実際に彼と話したときに、「ゾンビに興味があるのではなく、人間が危機的状況に陥ったとき、どう行動するのかということと、ゾンビという感情がないキャラクターを、どうエモーショナルに描き共感できるようにするかというのが、自分の挑戦だった」と語っていたと明かした。

鶴田監督は、最後に『コリン〜』をリメイクしたいと野望を語ってトークショーの幕を閉じた。

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■鶴田法男(つるたのりお)監督プロフィール■
日本が世界に誇るホラー映画の巨匠。1960年12月30日、東京生まれ。
’91年に自ら企画した同名ホラー・コミックのビデオ映画化『ほんとにあった怖い話』で監督デビュー。同作は低予算ながら破格のヒットとなり、翌’92年にかけて『ほんとにあった怖い話/第二夜』、『新・ほんとにあった怖い話/幽幻界』のシリーズが製作された。同シリーズはその後数多く製作される“Jホラー”や“アジアン・ホラー”に多大な影響を与え、「Jホラーの父」、「Jホラーの先駆者」とも呼ばれている。その後、『リング0〜バースデイ〜』(00)、『案山子-KAKASHI-』(01)、『予言』(04)を発表、それらの作品が国際的にも高く評価され、’07年には米国のテレビ・シリーズ『Masters Of Horror』の一編『ドリーム・クルーズ』(日本では劇場公開)を撮り、全米進出を果たした。
最新作は楳図かずお原作の映画化『おろち』(08)。また、既に10年以上続いているフジテレビの人気番組「ほんとにあった怖い話」シリーズではメイン監督を務めている。