韓国最高のベストセラー作家・ヒス(オム・ジョンファ)は、ある盗作疑惑をかけられ、一瞬にして作家としての名声を失ってしまう。その後、娘のヨニと共に移り住んだ山奥の別荘で、ヨニが突然語りだした奇妙な話を小説として完成させるが、再び盗作疑惑がかけられ、やがてそこに恐ろしい事件が浮かび上がってくる…というベストセラー作家が主役の本作。作家である岩井志麻子さんと編集者である中瀬ゆかりさんの鋭い視点・きわどいトークに、映画さながらに大盛り上がりのトークショーとなりました。

<日時> 12月4日(土) 18:40〜
<場所> ヒューマントラストシネマ渋谷
<登壇者> 中瀬ゆかりさん(週刊新潮部長職編集委員)、岩井志麻子さん(作家)

【コメント】
岩井志麻子:私は盗作したことはありません。何事も体験してみないと分からないように、盗作の本当の怖さも体験してみないと分からないと思う。しかしこの映画を見た日の夜は悪夢にうなされました。悪夢と言っても、変なおじさんが現れて、あの本棚に未発表のものすごく優れたエロ本があるから、いくらでも盗作して自分の作品として発表していいよと言われ、必死に探すというものでしたが…。夢の中で感じていたのは、自分は作品の為に必死に探しているのではなく、オカズにしたいが為に必死になっているということ。創作意欲を上回る自分の性欲に驚きました。

中瀬ゆかり:この映画は本当に怖い!夜一人で見ていたら眠れなくなってしまいました。後半にいくにつれ、突っ込みどころも満載になってくるので、そこも楽しんでもらいたいです。しかし韓国の女性は感情の起伏が大きくて、本当に激しい。本作の主役は盗作疑惑に巻き込まれて追い込まれていくので、特にその描写がすごくて、見入ってしまいました。岩井さんと違ってこの主役はあまり性欲はなさそうだったけれど、彼女の演技はすごかったです。