生誕50年を記念して製作された、アイルトン・セナ初のオフィシャル・ドキュメンタリー映画『アイルトン・セナ 〜音速の彼方へ』〔東宝東和配給 10月8日(金)公開〕のジャパン・プレミア試写会が、10月7日(木)、18時30分よりF1・日本グランプリの本選を明日に控えた聖地・鈴鹿サーキットにて開催されました。
 鈴鹿は、アイルトン・セナが生涯獲得した3度のワールドチャンピオン全ての決定の地であり、数々の記憶に残る名勝負を繰り広げた、セナを語る上では欠かせない伝説のサーキット。セナの熱い想いが描かれている本作としては、最もふさわしい場所での開催であり、鈴鹿サーキット初となる映画のジャパン・プレミア試写会となった。
 7日当日に鈴鹿サーキットに入場した先着10000名の中から、抽選で500名が参加できる高倍率のプレミアイベントということで、サーキット内では抽選券を求めるファンが朝から殺到。開場時間が近付くと、「世界最速」よりも一足先に映画本編をいよいよ鑑賞できるとあって、GPスクエア内に設けられた特別会場周辺は当選者の熱気で溢れかえっていた。
 本編上映が始まると、聖地・鈴鹿サーキットの夜空に甦ったセナの雄姿に、様々な思い出を重ね合わせたのか、涙を流す観客も多く見受けられ、会場は大きな興奮と感動に包まれた。
 また、本編上映前に行われた舞台挨拶では、F1で大活躍し今シーズンはインディーカーシリーズに参戦している佐藤琢磨選手氏が、特別ゲストとして登壇。「87年・鈴鹿でのセナの走りに感激してレーサーを志した」という琢磨選手が、聖地・鈴鹿でセナへの想いと映画の魅力を語った。

【舞台挨拶/Q&A】

質問:「セナの走りを見たことがきっかけで、レーサーを志した」という琢磨選手ですが、セナにまつわる思い出は?
琢磨選手:87年の鈴鹿サーキット、僕は当時10歳で初めてのサーキット、初めてのF1観戦をした。場所は最終コーナーだった。キャメルカラーのロータス・ホンダに乗ったセナを応援していたんだけど、当時はセナのチームメイトの中嶋悟さんなど注目のドライバーがたくさんいた。でも、最終コーナーに入るごとに順位を上げてくるセナの圧倒的な走りを目の当たりにしてセナしか目に入らなかった。あの時、重低音のターボエンジン音、金属音を耳ではなく全身で感じた。あの2時間で僕はすっかりセナの虜になったし、あの日の彼の走りが、いまでもずっと心に焼き付いている。

質問: セナがこれほどまでに人を惹きつけるのは、何故だと思いますか?
琢磨選手:絶対的な走りへのこだわりと圧倒的なスピード、彼にはそれがあった。今のエンジニアは、マシンのすべてを把握していてマシンのパフォーマンスを常に100%に近づけるけど、昔は、ドライバーの腕次第でマシンのパフォーマンスは違った。当時、セナだけが100%近くのパフォーマンスを引き出せていたと思う。
人間としても魅力的で、”少しでもチャンスがあったら、リスクがあっても向かっていく”という姿勢を尊敬しているし、飾らない人間性やナイーブな面も魅力的だった。直接会ったことはないけど、自分の人生を変えた人だから本当に会ってみたかった。

質問: 最後に、会場の皆様にひとことお願いします。
琢磨選手:これまでもセナのプライベートな映像は多くあったと思うけど、この映画には見たこともない映像がたくさんあるので、みなさん楽しみにしていてください!

本作の興行収入の一部は、貧しい子供たちに対する援助活動を行っているアイルトン・セナ財団に寄付されます。

10月8日(金)より TOHOシネマズ六本木ヒルズ ほか
全国ロードショー