本日、5月22日より、『レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏』が公開されました。
公開初日の今日、渋谷アップリンクファクトリーにて、『レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏』公開記念トークショーを開催いたしました。

元国際審判の上川徹さんをお迎えし、2006年ワールドカップの裏側から、2010年の大胆予想までをインタビュー。絶対に知ることの出来ない貴重な裏側トークに会場も大盛り上がり!
ちなみに、本日5月22日の日本時間27時15分、チャンピオンズリーグの決勝バイエルン対インテルの主審を務めるのが『レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏』に出演しているイングランドのハワード・ウェブです!

ゲスト:上川徹(元国際審判)
聞き手:永田実(スポーツ・コメンテーター)

永田:映画の中でも、主審と副審のやりとりを随分すごいところまで流していましたね。
上川:そうですね。実際に後ろの方で選手がファウルを起こしたって情報だけでなく、
頑張っていこう!みたいな励ましあいをすることもあります。
例えばグラハム・ポールっていう審判は、もうずーっと喋っているんですよ(笑)。
自分に言い聞かしているのか選手に話しているのか分からないくらいです。
永田:うるさかったですか?
上川:いやー、よく集中できるなと思いました(苦笑)。
永田:なるほど。それが彼のスタイルだと。

上川:2006年のワールドカップでは、ヘッドセット(主審と副審がやりとりをするためのイヤホンとマイク)
をセロテープで顔に固定したんです。イヤホンは、オリジナルで一人一人耳の型を取るんですよ。
型を石膏で固めて取って作った専用のものが支給されるんです。
永田:では、イヤホンを入れ込むと言うよりは、耳の中に”置く”みたいなイメージですか?
上川:そう。走っても、頭を振っても、これが全然落ちないんです!
記念に持って帰れるのかなって思ったんですけど、企業秘密らしくて回収されてしまいました(笑)。
永田:FIFAはそのイヤホンに技術の粋を尽くしていたんですね(笑)。
上川:自分しか使えないんですけどね…(笑)。

永田:ヘッドセット以外には、何か別の装備はありますか?
上川:審判は試合中だけでなく、練習中も心拍数を計られ、
自分のコンディションを常に把握されるようになっています。それを毎日提出します。
永田:プレッシャー以外にも巻くものが多いですね(笑)。

永田:ワールドカップまであと少しですが、上川さんも参加されますか?
上川:はい。今回はFIFA審判委員会のメンバーとして審判の評価をしに行きます。
永田:評価される側もする側も両方経験されるということですね。日本からも審判が選出されていますね。
上川:主審の西村君と副審の相良君と韓国の副審でチームを組みます。

永田:ずばり2010年の予想は?
上川:そうですね。日本代表には、あきらめないで、やることをやってほしいです。
2006年の時は世界のトップレベルに追いついてなかったので。