あの名作「赤毛のアン」の舞台である、カナダのプリンス・エドワード島が舞台の
映画『アンを探して』の完成披露試写会が、7月30日(木)都内某所にて行われた。

亡き祖母の初恋のカナダ人兵士を探しに、少女・杏里は一人プリンス・エドワード島にやってくる。
杏里を温かく迎えるB&Bの女主人マリ、マリに想いを寄せる隣人ジェフ。
島で暮らす人々にも、悲しい過去と、悩みがあり、様々な出会いの中で、杏里の悲しみに閉ざされた心もいつしか癒されていく…。
人生を変えた本。心に残る出会い—。『アンを探して』は時を超えて伝えたい大切なことを描いた映画である。

試写会前には舞台挨拶が行われ、
ユリ・ヨシムラ・ガニオン プロデューサー、宮平貴子監督、そしてキャストの穂のかさん、ロザンナさん
が登壇した。

●ユリ・ヨシムラ・ガニオン プロデューサー
「ちょうど一年前、クランクイン5日目を迎え、てんやわんやだった頃を思い出します。
 宮平監督にはこの映画のオファーをしたとき、最初は抵抗されましたが、『赤毛のアン』を読んで感動を受けた様子でした。
 宮平監督を起用した理由は、『赤毛のアン』に対する深い洞察力があったこと、監督としての感性と根性が優れていたからです」

●穂のか(杏里役)【初主演】
「映画初主演だったので、緊張だらけでしたが、撮影中は毎日本当に幸せでした!
 私は120%楽しんで演じたので、みなさんにも120%楽しんでもらいたいです!
(マネージャーも同行せず、一人でカナダでのロケに向かったことについて)
 『杏里も一人でカナダに行ったんだから、役作りにもなるよ』とまんまとのせられました(笑) NYで飛行機の乗り換えなどに苦労したので、現場に向かうまでにだいぶ成長したと思います。
 スタッフもキャストも嫌な人が一人もいなくて、幸せすぎて、最初の一週間はそれが悩みになってしまったくらいでした(笑)」

●ロザンナ(マリ役)【初出演】
「マリさんは私のためにつくられたような役だったので、喜んで受けさせていただきました。
 撮影はとても楽しかったし、なにより大家族を見つけたようでした!これからもみなさんとお付き合いさせていただきたいです。パート2やパート3があったらいいなーと思っています。あと3000回くらいやりたいくらい楽しかったです!
(映画初出演に関して)
 以前は女優さんってなんで泣けるの?と思っていたけど、本当に自分がその人だと思ったら涙が出てくるもんだとわかりました」

●宮平貴子 監督
「3年前『赤毛のアン』を手にとったとき、自分の人生が変わりました。100年の時を経て自分が勇気づけられた、という感動を形にしたくてつくった作品です。
(穂のかの起用について)
 自分が納得するまでどんどん質問してくるので、杏里役の候補の中で、積極的さはピカ一でした。
 杏里は英語もたどたどしくて、内気な性格なのですが、穂のかはすごいオープンで、英語も上手でした。なので現地スタッフとのコミュニケーションも円滑で、毎日冗談を言い合って笑っている感じで、現場は彼女のおかげで明るかったです。
 また雨の中の撮影では、自分も雨に濡れて大変なのに、エキストラの方一人ひとりに「ありがとう」と声かけをしてくれていました。それを見て、主演女優としての責任感と強さを感じましたね」

またこの日は穂のかさんの記念すべき20歳の誕生日の前日ということで、サプライズでバースデーケーキがプレゼントされた。
なにも知らされていなかった穂のかさんは、とても驚いており、感動のあまり涙する姿も。
そんな穂のかさんを監督らは温かく見守っており、舞台挨拶での和気あいあいとした様子からも、スタッフ・キャストの絆の深さがうかがえた。

(Report:菊田ひとみ)