帝国ホテルにて映画『60歳のラブレター』の完成披露記者会見を執り行いました。

<挨拶>
中村:
すごくいい映画が出来上がりました。この作品に参加できて光栄です。ぜひ、皆さんのお力でこの映画をたくさんの方に見ていただけるようご協力ください。

原田:
ミドルエイジの作品が少ない中で、このような作品ができたことを嬉しく思っています。映画を楽しんでいただければと思います。

井上:
地味な衣装で失礼します。(会場爆笑・当日井上さんは派手なラベンダー色のジャケットを着用)映画を見たらおわかり頂けると思いますが、このラベンダーは作品のキーカラーとなっています。この日のために新調しました。
あたたかい映画ができましたので、みなさんも一緒に盛り上げて下さったら嬉しいです。

戸田:
「大人すぎるほど大人」な現場で楽しく撮影させていただきました。今日の控室の話題は病気の話ばかりです(会場爆笑)。こんな映画ができるのを待っていました。

イッセー:
若いころは60歳になるなんて想像もできませんでした。ご覧になる方は、自分自身を重ねてみたり、人の家庭を覗き見るような気持ちになるかと思います。

綾戸:
オファーがきたときは「60歳なんてちょっと早いんじゃないの?と思いました(会場爆笑)。女優という仕事は初めてだったので、今、こんな豪華な方々と一緒に座っているだけで「ひぇ〜」という気持ちになってしまいます。

深川監督:
今、32歳なのですが、私が生まれる前からずっと一線で活躍されている方々と一緒に仕事ができて大変光栄に思っています。勉強になることが多くありました。

<質疑応答>
Q:映画を見てそれぞれのカップルの掛け合いが素晴らしいと感じたが、お互いの印象は?

中村:(原田に対して)
原田さんとの夫婦役は多くて4,5回やっているんですが、それに共通して言えることは何故か、僕が不倫・浮気をする役柄が多いということ(会場笑)。原田さんの胸を借りるつもりで演じました。頼りがいのある奥さんでした。

原田:(中村に対して)
中村さんと初めて会ったのが17歳の頃。この作品では30年間連れ添った夫婦の役を演じていますが、役柄の30年間を実際の自分の時間に重ねることができたので演じやすかったです。

井上:(戸田に対して)
戸田さんのことは前からよく知っています。僕は気が弱い役で戸田さん演じる女性に引っ張ってもらう設定なのですが、まさにその通りに画面に映しだされたと思います。戸田さんはお芝居が上手で演じていても「素晴らしい女優だ」と思いました。

戸田:(井上に対して)
井上さんとは前からの知り合いで、いつも可愛がっていただいています。この3組の中で私たちだけが夫婦役ではないのですが、大人の恋愛のもどかしさを表すカップルになったと思います。現場では歌ってばかりで、ノープランで2人で演技をしました。

イッセー(綾戸に対して)
綾戸さんにお会いする前に「ついていくことになるんだろうなあ」と予感していましたが、その通りになりました(会場笑)。とてもひたむきな方で、歌うことと演じることは同じなんだなあ、と感じました。

綾戸(イッセーに対して)
女優という仕事が初めてだったのですが、相手役がイッセーさんだと聞いて「これならやる」と決めました。この方だったら台本通りにできなくても何とかなるんじゃないかと思って(会場爆笑)。演じているときは時々、自分の亭主なんじゃないかと思うこともあるほど楽しく演じることができました。

Q:30代前半という非常に若い監督ですが、一緒に仕事をしての感想は?

中村:
最近はTVの映画も「NGを出さなければOK」という現場も多いのですが、深川監督はしつこいです(笑)。かなり細かく演出をされる方で、撮影が始まってすぐ、この方についていこうと決めました。

原田:
またぜひ一緒にお仕事しましょう。

井上:
中村さんと逆で、あまり監督には細かく演出されませんでした。僕の場合は良かったのか、言っても無駄だと思われていたのかわかりませんが・・・(会場笑)。
和やかな中に、いい緊張感があって毎日撮影が楽しかったです。

戸田:
私のお友達や仕事仲間にも若い方はいっぱいいるのですが、監督はとてもしっかりしている方だな、と思いました。1シーン1シーン丁寧に演出してくださいました。

井上:
静かな声でお話されて、とても理性的な方だと思っていたのですが、撮影終盤、綾戸さんが頭を剃るシーンで、監督も剃ってきたのを見たときに、理性的なだけではなく、熱い方なんだなと思いました。

綾戸:
監督に「長年付き合ってきた夫婦なんだから、相手の目をみないで話すんですよ」と演出されたときに「一体いくつなんだ」と思いました(笑)。ただ、その演出を受けたときに、セリフを噛まないように言う、とかそういうことではなく「この人とずっと一緒にいる」という気持ちで演じればいいんだ、と思いとても楽になりました。演技のスタンスを教えていただきました。

深川監督:
撮影をしているときは役者さんと響きあいながら映画を作ろうと思っているのですが、撮影が終わるとただただ恥ずかしいです。
今日もこうしてお会いしてみると、皆さん非常に輝いていて、この方々と一緒に仕事をしたというよりはお客さん気分になってしまいます。
お一人お一人違う輝きをもっている方なので、どうやって磨いたら良い一瞬が撮れるのか考えながらやりました。6人が素晴らしいのでそこを是非みていただきたいです。

Q:この作品は「ラブレター」を題材にしていますが、皆さんのラブレターの思い出はありますか?

中村:
記憶にございません(笑)。頂いたことことはありますが書いたことはありませんね。

原田:
極秘です(笑)。

井上:
気になる女性がLAに行く、という時に知り合いの航空会社の方に頼んでラブレターを渡してもらいました。初めてのラブレターで一生に一度の思い出ですね。

戸田:
筆まめなので、いざという時は直筆で手紙を書くのですが、ラブレターというよりは謝罪の手紙のほうが多いですね(笑)。小学生のときにもらったラブレターを親に見つけられ、担任の先生に提出された、という苦い思い出があります(笑)。

イッセー:
書いた記憶ももらった記憶もありません(笑)。高校のときにバレンタインデーにチョコをもらい「これは何ですか?」と聞いた記憶はあります(笑)。

綾戸:
ラブレターは書いたことはありません。友達の分はよく書きました(笑)。
ラブソングだったらいくらでも歌えるんですけどね。

深川監督:
小学校のときに交換日記をした記憶はありますがラブレターはないですね。

Q:夫婦円満の秘訣を教えてください。(代表して中村さんに)

中村:
秘訣ってあるんでしょうか?
私の場合で言うと、相性が良かったのだと思います。「この人でよかった」と思うことが度々あります。夫婦はそれぞれだと思うので、秘訣もそれぞれだと思います。