ハリウッドの誇る超個性派“BIG3”(ベン・スティラー、ジャック・ブラック、ロバート・ダウニー・Jr.)が夢の共演を果たし、全世界で大ヒットを飛ばした超ヘビー級爆笑サバイバルコメディ『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』が、いよいよ22日(土)に日本公開される。
20日(木)、公開を目前に本作の仕掛け人で監督・製作・脚本・原案・主演の一人五役を務めたベン・スティラーが緊急来日をした。

今回、ベンは忙しいスケジュールをぬって8年ぶりの来日を果たしたわけだが、マスコミの前に登場したくさんのフラッシュを浴びせられると、「皆さん、こんにちは! フラッシュで見えないけど本当にいるよね? フラッシュやんだら目の前誰もいなかったりしない?」とのっけからジョークを飛ばしてマスコミを沸かせ、元気そうな笑顔を見せた。

そんな中、もう一人マスコミを沸かせる人物が登場! 出演者全員が“演りすぎ!!”と言うほど濃い演技をしている本作にちなんで、日本においての“演りすぎ!!”芸人・ルー大柴がスペシャルサポーターに名乗り出たのだ。早速ルーは、<一石ファイブバード>と自らが書いた掛け軸をベンにプレゼントし、ハグを交わすと、この言葉の意味を「一石二鳥ではなく、ベンは本作で五役もこなしていので一石ファイブバードなんだよ〜」と独自の理論を展開。ベンもそれを聞いてうんうんと頷き、ご機嫌な様子だった。

ルーが去ってようやく落ち着きを取り戻すと早速本題に突入。
まず、本作はベンが20年前に思いついたアイデアが基となっているそうだが──
「20年前、自分も含めて俳優仲間たちはみんな戦争映画に出演していたんだけど、インタビューの際、実際に自分たちが戦争を経験したわけではないのに、あたかも経験したかのように真剣に語っているのを見て何だか滑稽でおもしろいと思ったんだ」

そのように製作のきっかけについて語ったベンは、「20年もかかって本作を作ったなら、20年後にやりたい作品は?」と聞かれると、「今もいろいろなアイデアが自分の中にあるけど、20年後は63歳だからアクションは無理だね。63歳に相応しい作品をやるよ。でも63歳かぁ……ちょっと落ち込むなぁ(苦笑)。監督は年齢関係なく出来るから、やっぱり俳優より監督業が好きだね」とほほ笑んだ。

また、本作には驚きの豪華ハリウッドスターたちがこぞってカメオ出演しており、まさにベンの人脈の広さがうかがえる結果となったのだが、本人はそれについては澄ました顔で「Money(金)さ!」と一言。しかし、すぐに「ジョークだよ」と付け加え、トム・クルーズをはじめとする多くのスターが出演するに至ってのエピソードをこう話した。
「俳優というのは自分自身が楽しめる企画なら乗ってくるものなんだ。トムはこの脚本をとても気にいり、ぜひ参加したいと言ってくれた。だからトムが演じたあのキャラクターは、かなりトムのアイデアが反映されているよ」。他にも、トムがメイクテストの時に音楽がないのに突然踊りだした話。また、その踊りにBGMを付けてみたら驚くことに踊りにピタリとはまっていて、“すばらしいリズム感だ”と驚嘆し、シーンに組み込んだ話など、貴重なエピソードを披露してくれた。

ベンは劇中でアカデミー賞を狙う俳優を演じているが、自身はどうだろう。
「コメディがアカデミー賞にもっと上がってくればいいのにと思う。ロバート・ダウニー・Jr.は、この作品でノミネートするのでは?と噂になっているけど、僕もコメディは続けていきたい。この映画を撮ったことでそのチャンスはなくしたかもしれないけど(笑)」
そして、「とにかく僕は自分のため、そして観客のためにこれからもコメディを撮り続けるね!」と意気揚々に発言し胸を張った。ベンの渾身の力作『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』はいよいよ明日22日に公開!!

(Report:Naomi Kanno)