昨年公開された実写版に続き、コミックス累計発行部数700万部を誇る大人気ギャグマンガ、うすた京介『ピューと吹く!ジャガー』(「週刊少年ジャンプ」にて連載中)が今度は長編アニメとして劇場公開されます。
監督を務めるのは、『秘密結社 鷹の爪』の大ヒットも記憶に新しいFlashアニメ界のトップランナーFROGMAN(蛙男商会)。

伝説の笛を求めてパラレルワールドに迷い込む、ジャガージュン市とふえ科のメンバー。
FROGMANによるオリジナル脚本は、原作の世界観そのままに、「友情」「勇気」をテーマにした“ジャンプらしい”王道ストーリー!もちろん抱腹絶倒のギャグ満載です。
真木よう子さんが声優を務めるのはパラレルワールドからやってきた、キャサリン・アルト王女役です。

本作で劇場公開アニメでは初となる声優デビューを果たす、真木よう子さんのアフレコ風景の取材後、原作者のうすた京介さんと監督のFROGMANさんを交え、囲み取材を開始。真木さんがうすたさんの原作の大ファンということもあり、終始、笑いの絶えない会見となりました。

■日時:11月9日(日)
■場所:スタジオ・ドンファン
■参加メンバー:真木よう子さん(女優)、うすた京介さん(原作者)、FROGMANさん(監督)

今回、コラボレーションした感想をお願いします

FROGMANさん:うすたさんとはOVAでも『ピューと吹くジャガー』をやらせていただいて、去年から引き続きだったんですが、今回はシナリオもオリジナルだったので、ジャガーさんらしい笑いを意識しつつ、映画のスケール感を出さないといけないので、難しかったです。あらためて作ってみて、うすたさんの才能はすごいなと思いました。

うすた京介さん:いえいえ(笑)。去年同様にFROGMANさんに辛いところは丸投げで、おいしいところだけ持っていった形なんですけど(笑)、最初にお会いしてイメージをお伝えして、あとは作っていただいて…。
しかも真木さんとも一緒に仕事ができて、楽しませてもらいました。

真木よう子さん:最初は不安だったんですけど、FROGMANさんがとっても優しい方だったので、楽しく演じることができました。

アフレコは難しかったですか?

真木よう子さん:難しかったです。アニメの声優は2回目なんですけど、今回の声優は特殊?(FROGMANさんに問いかける)

FROGMANさん:そうですね。うちのアニメは、アニメ業界ではアニメじゃないと言われているので(笑)

真木よう子さん:あまりキャラクターが動かないので…(一同爆笑)。いえ、それが悪いわけじゃなくて(笑)、どういう風に感情を出せばいいのか、抑揚をつければいいのか、最初は悩みました。でも感情を抑えて、柔らかい印象で演じればいいんだと気づいてからは楽しめました。

うすたさんも、難しかったですか?(騎士役として一言だけアフレコに参加)

うすた京介さん:難しかったですね。

FROGMANさん:ノリノリだったじゃないですか!(笑)

うすた京介さん:感情をどのくらい入れたらいいのかわからないじゃないですか。役の人生まで考えないといけないので(大笑)。現場で突然振られたわりには、役作りをしました。

FROGMANさん:今回、真木さんに出てもらえるとは思わなかったので、ビックリしたんですが、真木さんは原作の大ファンということで、世界観がわかっていたようでした。真木さんの王女役は、唯一マジメでシリアスで、それでいてボケるところはボケるという、難しい役なので、つかむのが大変だろうなと思いました。僕もあまり演出など細かいことは言わない方なので。でもイメージ通りに演じてくれて良かったです。

真木さんは、この役をオファーされた時にどう思いましたか?

真木よう子さん:かなり驚きました。絶対にやりたいと(笑)。セリフで「ジャガー」とか「ニャンピョウ」とか、自分の声で言えることが嬉しかったです。

お気に入りのシーンはありますか?

真木よう子さん:いろいろありますが、王女がジャガーの裸を見て、赤くなってなんとも言えない顔をするシーンは特に好きです。

FROGMANさん:やっぱりクライマックスですかね。王女がみんなと和解して、感極まってぐっとくるところがいい。

やはり原作があるものをオリジナル脚本で映像化するのは大変でしたか?

FROGMANさん:大変でしたね。原作もそうですが、原作のファンの方が持っている世界観を壊してはダメですから。でも、蛙男商会で作るならFROGMANテイストも出さないといけないし、シナリオを何度も直して、どうしよう、どうしようと試行錯誤をしました。

うすた京介さん:僕はFROGMANさんの作品が好きだったので、そちらの作風でやってくださいという感じだったんですけど(笑)。とは言っても、やっぱり見ている人はどうなのかなというのもありますからね。でも、バランスがとれていると思いました。シナリオも完璧でしたし。FROGMANさんの作品と、僕の作品は似ている空気があったので、フラッシュの気の抜けた感じも(笑)、いい具合になってますね。

真木よう子さん:私は好きな漫画が映画化されるのは、どちらかと言えば嫌なタイプなんですが(笑)、今回のジャガーさんはファンの方が観ても楽しんでもらえると思います。