お腹も減って、心も温まる映画がここに完成。
大切な人と一緒に観た後おいしい料理を食べに行きたくなるような一品だ。
映画『しあわせのかおり−幸福的馨香−』の初日舞台挨拶が11日銀座シネスイッチで行われ、三原光尋監督、中谷美紀、藤竜也、田中圭が登壇した。

主演の中谷美紀はこの日の舞台挨拶の為に特注したミニのチャイナドレスで登場!場内を沸かせた。
中谷は、本作のオファーについて、「頂いた台本はお風呂で読む癖があるんですが、本作の台本もお風呂で呼んでいて号泣してしまいました。なんて温かいんだろうって」と述べ、
中華料理の修行に挑む役作りについて、「3ヶ月くらい中華料理の特訓を受けました。今も急な来客の時にはトマト卵炒めをよく作っています。とても簡単に出来ておいしいんですよ」と、本作を通して中華料理の腕前を上げた様子。

中谷演じる主人公が弟子入りする名料理人を演じた藤竜也は、「撮影が終わってからも、うちでよく中華料理作ってます。昨日も近所の方からイワシを頂いて、酢豚ならぬ”酢魚”を作りましたよ(笑)」と料理好きな一面を見せた。

食べることが大好きな三原監督は本作の企画について、「ずーっと食べることばかりの映画を作りたかった。今日は初日から沢山の方に来て頂いて、感無量です」と喜びを噛みしめた様子。
また、監督は「厨房をものすごく広い宇宙のような空間にして、その中に俳優さんが立っている姿を撮りたかった。作中の料理の3分の2は中谷さんと藤さんが実際に作っていて、私達スタッフは「OK!」が出た瞬間箸を持って料理に向かっていってましたよ(笑)」と撮影中のエピソードを明かした。

本作は先日のカンヌ映画祭にて、フランスの某配給会社に買い付けられ、来週フランス国内40館にて公開が決定している。そのことについて、「製作中はそんなことが起こるとは想像さえしていませんでした。本当に嬉しく、また有難く思っています」と監督は満面の笑みで語った。

最後に、中国で古くから「長寿」「繁栄」を表すとされている縁起物の桃饅頭を三原監督と田中が持ち、フォトセッションが行われた。
7〜8キロほどある桃饅頭を抱えた田中は、場内の熱気も手伝って顔中汗まみれになりながらも、約10分間にわたる撮影を笑顔で乗り切った。

舞台挨拶がお昼時ということもあり、中谷は「素晴らしい監督の指揮下で、また素晴らしいサポートに恵まれ感謝しています。皆さんこの後お昼においしい中華料理屋さんに是非いらしてください」と一言。
盛大な拍手に包まれ出演者は退場し、初日舞台挨拶は無事幕を閉じた。

(Report:Inoue Midori)