渋谷シネクイントにて絶賛公開中のクラムボン初のLIVEドキュメンタリー『たゆ たう -GOOD TIME MUSIC of clammbon-』 (〜2/1(金)まで)。メンバー総出演のトークイベント第ニ夜の模様です。
 当日は、227名の座席が全て埋まり、立ち見も20人以上出るなど大盛況でした!!

原田:
こんにちは。プロモーションビデオの監督の高木さんと、クラムボンのCDのジャケットのデザインをしてくれている藤枝さんと私でちょっとおしゃべりしたいと思います。監督と藤枝さんのお二人は、今日が初対面です。まだみんな泣いてるね。(観客を見渡して・・)
私たち3人ですごいテンションで出てきちゃったね(笑)。楽屋はライブ会場の楽屋みたいになってて・・では、がらっと雰囲気を変えて、まず初めに、藤枝さんが今まで作ってくれたジャケットを見ながらおしゃべりしようと思います。

—-アルバム/シングルのジャケットを見ながら・・

原田:
サウンド面に関してはミトくんがバンドメンバーの中で一番イニシアチブをとっていて、ジャケットに関しては私がビジュアル係というか任せてもらっています。クラムボンは3人メンバーがいるけど、みんなが違う方向を向いている。ばらばらだけどなんとかバランスが取れている、そのバランス感覚の「悪さ」を出してくれってお願いしました。

藤枝:
「悪さ」であって「良さ」じゃない(笑)。バランス取れてるけどなんか不安な感じなんだよね。

原田:
「はみ出して」欲しいってことを伝えていて・・。

藤枝:
他の二人ははみ出してって言うことはないんだけど、郁子ちゃんは「はみ出して」欲しい、って言うんですよね。

原田:
藤枝さんは、「なんだかわからない」感じをいつも面白がってくれるんです。

藤枝:
なんだか分からないことをなんだか分からないまま全力で伝えて、やってみようかなと思うとソファで寝てたりする。なんだかなーと思って(笑)。

原田:
映像の方もデザインの方も、まとめることが仕事だと思うんですけど、一言で言うと、いつも、まとめないでくれって言ってる。

藤枝:すごい分かる。収拾つかなくしようとするよね。

原田:
まかれてたまるかみたいな(笑)。

藤枝:
例えば、たくさんあって、10個並べる、という作業をする時、郁子ちゃんは感覚的にがばーって出してくる感じ。でも冷静に数えてみると10個じゃない、みたいな。そこで新しいルールが出来上がっちゃってるから、10個でやるデザインじゃなくなっちゃってるっていう(笑)。

原田:
プロモーションビデオに関しては任せてますね。ここをこうしてくれって思ったことはない。

藤枝:
今回も割りと独自な視点ですよね。いいですよね。いい意味で。ここがオチか!っていう。もうちょっとライブDVDぽいかと思ったら、やっぱり、ドキュメンタリーでした。そこにずっといたから撮れた映像だったと思うし、写っていないものも膨大に感じられました。

監督:
映画ってある程度決めて撮影に臨むと思うんですけど、今回は決めたくなかったんですよね。

藤枝:
あの日だけぽっと行って撮ってたらあれは撮れない!

監督:
取り込んだら、データ量が2.5テラだった。膨大でした。テープにしたら200時間。

藤枝:
仙台のシーンは好きだった。

原田:
普通だったらライブ2日目の仙台はああいうボリュームにならない。

藤枝:
仙台のライブ終わった後のあの感じはいいね。

原田:
こういうのはじめて見ました。みんながライブ終わった後にこういう風にしてその場所にまだ残っていたりぼーっとしたりしているんだなぁと。

—–監督のPVを鑑賞した後、客席から質問を受け付けました。

Q:郁子ちゃんがすごく楽しんでいてそれを素直に出しているのが素敵だなとおもいました。そういう風に楽しむコツを教えてください。

原田:
逆に聞きたいくらいです!ライブだと緊張するし、いっぱいよぎるものがあるんだけど、とにかくステージに上がったら何も考えずにいればいい準備をする。自分でも、だいじょうぶ!ってもっていく。その瞬間にいつもどうしているかはわからないですね。何も考えないようにしているのがいいのかも・・。ライブの空き時間にぷらっとどこかに行っちゃってて、「○時までに戻ってきてください」って言われるんですけど、戻らないこともあって、スタッフのみんなを困らせているかも・・

藤枝:
今日も裏で、(トークショーの)段取りいらない、段取りがあると楽しめない、って言ってたよね。

Q:音楽も楽しみなんですけど、郁子さんの衣装とか、メンバーの衣装もすごく楽しみにしています。毎回、自分たちで希望を出しているんですか?

監督:
普通だとスタイリストの人がいるけど、クラムボンはいつも自分が用意してる。

原田:
前は、スタイリストの方に来てもらっていっぱい洋服がかかっていて、好きなのどれがいい?っていうやり方をしてもらったことがあったんですけど『JP』のとき。もったいないって思って。その中から1着から選ぶと、他を着ないのがもったいないなって。だったら衣装代貰って好きなの買った方がいいなって。そのまま私服になっていくシステムになっています(笑)。

監督:
誰も選べないものしか選ばなくなってきてるしね(笑)。

原田:
映画の中の浴衣はジャケット作った人がシルクスクリーンで版画みたいに入れてくれたんですよ。

※1/25(金)には伊藤大助さんも来場します。