初監督作品から3年、日本のエンターテイメント界の鬼才・松尾スズキ待望の第二回長編映画監督作品『クワイエットルームにようこそ』が10月20日からの公開を前に、豪華な出演者による舞台挨拶つきのプレミア試写会を行った。

映画『クワイエットルームにようこそ』は第134回芥川賞候補となった自信の同名原作。
主演は9年ぶりの長編映画主演に体当たりで挑んだ内田有紀、出演に宮藤官九郎、蒼井優、りょう、妻夫木聡、大竹しのぶと日本映画界をリードする豪華な俳優人たちが松尾のもとに集結した。

プレミア試写会に登壇したのは、内田有紀、宮藤官九郎、蒼井優、りょう、松尾スズキ監督。パーティーを意識した会場にはレッドカーペットが敷かれとても華やかな舞台に仕上がっていた。

【挨拶】
内田「今日ついに公の場で皆さんに観て頂ける日がきたなという感じでとても嬉しく思っています。ありがとうございます。」

宮藤「これから皆さんここで観るんですよね?(スクリーンを見上げ)首が痛くなりそうだな(笑)どうぞ楽しんで帰ってください。」

蒼井「皆さんにこの作品を好きになってもらえたらなと思っています。よろしくお願いします。」

りょう「本日はクワイエットルームにようこそおいで下さいました。私の役はポスターを見ての通り凄く悪い顔をしていますけど、私のドS顔をいかした役です(笑)どうぞよろしくお願いします。」

松尾監督「舞台挨拶大好きです(笑)」

【質疑応答】
Q、今回自身の原作を監督したわけですけれども、映像化する上で表現したかった事や気に掛けたことは何でしょうか?
松尾監督「今回閉鎖病棟っていう結構特殊な場面設定だったので、セットも特には凝れなかったので本当に役者の皆さんの演技で見せるしかないなと思っていました。とにかく演技に集中することのできる空間を作るって事を意識しましたね。」

Q、今回の役に関しての役作りはどのように行ってきましたか?
内田「映画に入る一ヶ月前から監督と一緒に細かいニュアンスから作り分けていく時間が作れたんです。その時点で私の精神的な面と演じた明日香の精神的な面を受け止めていくと意識していったことによりその思いを自分の体を通して伝えようと素直に出来きましたね。監督とは凄く良い信頼関係が持てまして凄く楽しかったです。」

Q、今回内田有紀さんの恋人役を演じられて印象はどうでしたか?
宮藤「こうするとか決めていることが無くて、すごくやりやすかったです。本当にほぼ内田さんと一緒のシーンでした!!りょうさんにはお尻を見られて・・・そういうシーンがあったんです(笑)」

Q、いつもと違うような役で役作りも大変だったとお伺いしましたが、松尾監督と現場でご一緒してどうでしたか?
蒼井「 “目を四角く回して”とかそんな事一度も聞いたことないっていうのが多くて本当に面白かったですし、監督が何か演出を付けるたびに笑いが起きるって感じでした。」

Q、内田さんが思うクワイエットルームとはどんな所ですか?
内田「それぞれ皆さんの中にあると思うけど、自分の中の鬱陶しさと向き合う場所だと思います。」

Qこれから観る観客へ一言
松尾監督「精神病院が舞台というヘビーな内容の話ですが、密度も濃くくたびれてしまうかも知れないのですが、その反面おかしな事もいっぱい起きていて。ヘビーな事とおかしな事っていうのは同時に起きているって言うのが俺の考えなのでそこをちょっと感じてもらえると良いですね。笑いあり、アクションありの楽しい娯楽映画ですよ(笑)」

質疑応答終了後には、登壇者と会場に集まった観客全員で、内田の「クワイエットルームにようこそ!!」を合図に巨大なクラッカーを鳴らしての大ヒット祈願が行われ賑やかなパーティーを締めくくった。

(Report:大野恵理)