9月15日、映画『包帯クラブ』が公開初日を向かえ舞台挨拶が行われた。
映画『包帯クラブ』は傷ついた人の心の傷ついた場所に行き包帯を巻くという活動をしている高校生たちの物語。それぞれが色々な問題を抱えながらも、包帯の汚れない白さと柔らかさによって痛みを癒していく。

舞台挨拶に登壇したのは、本作で流暢な関西弁を披露し日本映画界の未来を担う若手俳優として活躍の幅を広げる主人公・ディノを演じた柳楽優弥、ディノと出会い<包帯クラブ>を結成し少しずつ心の変化を見せていく女子高生ワラを演じた石原さとみ、包帯クラブのメンバーである田中圭、貫地谷しほり、関めぐみ、佐藤千亜妃、本作のメガホンをとった堤幸彦監督、原作者の天童荒太。
キャストは、それぞれ映画の衣装を身にまって登壇した。また、天井からは映画にちなみ包帯をたらす演出が施されるなど会場に集まった観客を大いに楽しませた。挨拶ではそれぞれが初日を迎えた感想を述べた。

■天童新太「ごやっけさー!!この舞台挨拶が映画『包帯クラブパート2 恋愛編』の記者会見だったらいいなと思うくらいこの映画が大好きです(笑)ここにいる6人は映画の中で素晴らしい存在感を出しています。人は生きていれば必ず傷つくことはあります、しかしそれを否定したり軽く見ないで肯定していくことが生きゆくということです、そしてお互いが繋り社会や人も変わってくるのだと思います。この映画は包帯の肌触りのようにそのことを伝えてくれると思います。」と会場へ温かいメッセージを送った。

■堤監督「ありがとうございます。このメンバーで必死に作りました。この映画がから何かメッセージがみなさんに伝わってくれれば良いと思います。」

■柳楽優弥「本当にドキドキしていると言うよりもワクワクしていて昨日は眠れませんでした。でも今日はこんなに沢山のお客さんが入ってくれていて凄く嬉しいです。」と初日を迎えた感想を嬉しそうに語った。

■石原さとみ「こんにちは!!撮影を終えてから7ヶ月、今日の初日を迎えられて本当に嬉しいです。今日は二十歳ですけど、勇気を振り絞って制服着ちゃいました(笑)」と久々の制服姿を披露しファンを喜ばせた。

■田中圭「先ほど、堤監督によってTVで好感度を下げてしまった所を包帯で癒していきたいと思います。」と話をうまくまとめた。

■貫地谷しほり「これからは制服の下にはジャージを着るべきだと思います、どうぞジャージ活動頑張ろう!!」と自身の衣装である制服の下にジャージを合わせるファッションを笑顔でアピールした。

■関めぐみ「素敵な作品に出会えたと思っています。これからも沢山の人に見て貰えたらと思っています。あと、さすがに中学校の制服姿はすみませんと思っています(笑)」と劇中の回想シーンでの中学生姿について謝罪し会場の笑いをさそった。

■佐藤千亜妃「公開を楽しみにしていたのでこんなに沢山の人が入ってくれていて嬉しいです。貫地谷さんはジャージ活動をするということなので、私はパンクな衣装なので、パンク活動をしたいと思います(笑)」と述べると堤監督から「包帯は?」と言われ「あ、包帯パンククラブにしたいと思います(笑)」と笑顔で返した。

この映画を観る十代の方たちにどんなことを感じてもらいたいですか?という質問に対し柳楽は「僕が『包帯クラブ』を観て感じたのは、映画を観る前よりも人に優しく、人の気持ちを考えるようになりました。また自分の悩みを話そうと背中を押してくれるような作品です。みんなもそういう気持ちを感じてくれれば嬉しいです」と同世代に向けたメッセージを送った。
一方の石原も「私にとってちょっとした勇気を貰える作品でした。明日から頑張ろうとか、色んなことに気づけたり、一言声を掛ける勇気をくれると思います。」と話し、他の登壇者もこの映画から一歩踏み出す勇気を感じ取って欲しいと温かなエールを送った。

柳楽は自身で選んだというディノの衣装について質問されると「ディノっぽくて魅力を感じた。」と話し久々に着た感想を聞かれると関西弁が喋りたくなると話し「包帯一本巻いて何かが変わったら、めっけもんやん。」と関西弁での台詞を披露し会場を盛り上げた。
これが最後の制服姿かもと話す石原の制服姿に対して聞かれた柳楽は「いやもう秒殺ですよ!!見とれてしまいます。まだまだいけると思いますよ(笑)」とテレながらコメントした。

舞台挨拶後の写真撮影では、それぞれの役名が入ったカラーだるまを抱えての撮影が行われ舞台挨拶は終了した。また、観客には本作のロケ地である群馬県高崎市のマップと目が入っているだるまがお土産として配られた。

(Report:大野恵理)