彩の国ビジュアルプラザ内のインキュベートオフィスに入居し制作を続ける窪田崇監督初の劇場デビュー長編『ハミングライフ』が7月19日に特別上映され、窪田崇監督による舞台挨拶が行われた。

——『ハミングライフ』映画化のいきさつは?
元々は、GOING UNDER GROUNDという埼玉県桶川市出身のロックバンドがいるんですが、彼らが去年の春に「ハミングライフ」という曲を発表しまして、それがすごくすてきな曲だったので、映像にできないかという話が出てきました。GOING UNDER GROUNDと仲の良い小説家の中村航さんという方がいらっしゃいまして、中村さんが同名の短編小説を書かれ、僕がそれを映像にしたという流れでした。

——ストーリーを作る上で、色々なコラボレーションがあったそうですね
最初に曲ありきで、中村さんがイメージを膨らませていく方向で小説を書かれたんですが、ほぼ同時進行で映画の脚本も進めていて、中村さんと一緒に何度もファミレスにこもって、ストーリーを作っていった感じでした。最終的には小説と映画は結構変わっています。

——この作品はSKIPシティをはじめ、川口市内で撮影をしているそうですね
川口の公園や市の施設などを借りて、半分以上は市内で撮っています。川口市の方には見たことがあるような風景が出てくると思います。

——主演の西山茉希さんと井上芳雄さんについて、撮影秘話はありますか?
二人とも映像出演経験がありますが、劇場サイズは初めてだったので、最初は戸惑いがあったようです。西山さんは「CanCam」のモデルで、結構テレビにも出始めているんですけど、男気のある方なので、度胸で乗り越えていました。井上くんはミュージカルのトップスターで、ずっと演技をやり続け、レッスンも受けている方なので、舞台でも映画でもそんなに変わらないということで、すんなりやれていました。映画に慣れている方だとカメラを意識すると思うんですけど、フレッシュな感じが出ているんじゃないかと思います。

——いろいろな活動をしていると思いますが今後の活動は?
いくつか長編の企画は進めているんですけど、近々発表できると思います。

——スキップシティでの入居活動の思い出、今までの道のりについて
この(ビルの)上に僕のオフィスがありまして、活動を始めてから4年位経っているんですけど、映像制作がフィルムからデジタルへ移行することで、すごく環境が良くなっていると思いますね。デジタルの映像制作の手法を学ばせて頂きましたし、これを基盤にして、もっと良い作品をどんどん作っていけるようにがんばりたいと思います。

——作品についてひとこと
長編といっても60分ちょっとの短い作品なので、結構あっさり終わっちゃうかもしれないですけど、みんなで一生懸命作ったので、ぜひ楽しんで頂けたらと思います。

(Report:Miwako NIBE)