映画祭開催5日目の7月18日午後、クリエイターと映像事業者とのビジネスマッチングを図ることを目的とした「D−コンテンツマーケット」が、彩の国ビジュアルプラザ1F HDスタジオで開催されました。

開催4回目となる今年は、一般公募を中心として選抜された5名の若手クリエイターと、SKIPシティのインキュベートオフィスで活動するプロデューサー1名の計6名が、自身の持つオリジナルの劇場用長編映画の企画について、会場を埋め尽くした映像事業者に向けて、ビジュアル・プレゼンテーションを実施しました。

プレゼンテーションのトップバッターを務めた浅野晋康さんは、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭ほか多数の映画祭での受賞歴を持ち、昨年は、長編劇場映画作品でもデビュー。今回の企画は、“家族の恋愛”をテーマに、家族のそれぞれの恋愛を通じて「ほんとうの心の絆」を描くハートフルコメディ企画をプレゼン。

渡辺賢一さんも、短編作品が多数の映画祭で受賞し、昨年劇場長編映画デビューを成し遂げた実力派。今回は、とある海沿いの町に引っ越してきた新婚の二人が織り成す、一風変わった「(奇)・怒・哀・楽」ファンタジック・メロドラマ『クマの出る町』の企画をプレゼンテーションしました。

耳井啓明さんは、自主映画を制作しながら写真家、小説家としてもマルチに活動中。プレゼンした企画『カコヘミライへ』は、タイムマシンを発明したと思い込んでいるおじいちゃんの為に、”過去や未来へ行ったフリをする高校生の女の子”が繰り広げるドラマ。おじいちゃんと孫娘とのコミュニケーションをコミカルに描きたいと構想を語っていました。

渡邊世紀さんは、アメリカで映画を学び、ハリウッド映画の制作を通じて得た経験をもとに、商業映画や自主映画を作り続けている国際派クリエイター。プレゼン企画の『える・どらど』は、テレビゲームが登場する前の1980年代、いじめられっ子の主人公「秀雄」が、いじめっ子の真也と共に、子供心を裏切る現実を受け入れながら、本当の宝物を見つける冒険物語。「大人が子供にも見せたいと思える物語を作りたい」と渡邊さんは語っています。

大森研一さんは、東京から四国に転校してきた中学三年生のキリコが、「よさこい踊り」を通じて恋と友情、家族の絆を実感し掴み取るストーリー『YOSKOI〜よさこい』をプレゼン。多数の映画祭での受賞経験を生かし、「年間の観客総動員数が1000万人を超えると言われる“よさこい”ムーブメントに乗って、長編映画に初挑戦したい!」と、その意気込みをアピールしました。

また、エクストラプレゼンテーションとして、当彩の国ビジュアルプラザに入居し、映像制作を推進する(有)アクトプランニングの吉永篤史代表より、50万人の川口市民、700万人の埼玉県民をバックボーンにした地域連動型映画「かわぐち映画プロジェクト」の企画発表がありました。
プレゼンテーション終了後は、同2Fのシネマカフェにて、クリエイターと映像事業者との交流会が開催されました。