2007年4月28日シネマート六本木にて映画『学校の階段』の初日舞台挨拶が行われ、佐々木浩久監督、黒川芽以さん、小阪由佳さん、甲斐麻美さん、神楽坂恵さんが登壇した。

タイトルを聞くと、一瞬怖い話の・・・と考えてしまうが“怪談”ではなくてあくまで“階段”。学校内を全速力で走り競う“階段部”の青春ムービーなのである。

当日の天気は夕方から土砂降りの雨が降り、雷が鳴る荒れ模様。監督を始めキャストは、天候の悪い中駆けつけてくれた大勢の観客に向かってお礼を述べた。

【ライトノベルが原作となっていますが、どのような映像化を目指したのでしょうか?】
監督「原作を読んだ時“階段レース”に特に興味を持ちました。女の子たちが走る姿をどれだけきれい映像として残せるのかを第一に考えました。」

【脚本を読んで感じたことは?】
黒川さん「佐々木監督が監督だという事を前提に台本を読んだので、ミュージカルはハズせないなというのがありました(笑)。走る事で青春を表すのはよくありますが、ワンシーンで走るとかではなくて、この映画は半分ぐらい走っていて(笑)、色々な心構えは必要でしたが、爽快感があって面白い映画になりそうだなと思いました。」

【原作では黒川さんの役は男性なんですよね?】
黒川さん「原作では男性なんですが、映画は女性が主人公になっています。でも特に何かを意識するという事はなくて、他校の中の“神庭里美”として演じました。

【キャラクターをどのようにイメージして演じましたか?】
小阪さん「私生活がニコニコしているタイプなんですが(笑)、笑わないように普段の自分との切り替えに気をつけました。『やめなさいよ』って言いながら笑ってたらかなり怖いですから(笑)。後、ライバル役なので、主役(黒川さん)を引き立てるように頑張りました(笑)。」

甲斐さん「原作のあったお話なので、原作の“泉”とズレがあったら良くないのかなと思っていましたが、最後には自分の演じる“泉”でやってみようと思いました。ステキな“泉”になったんじゃないかなと思います(笑)。」

神楽坂さん「実年齢プラス5歳ぐらいの設定の役だったので、大人に見えるようにという事と、みんなを温かく見守っていざって時に頼りになる先生のなるようにと考えて演じました。実際映像では眉間にシワが寄ってしまうことが多くなったなと思います(笑)。」

【監督からキャストへの演出はありましたか?】
監督「このとおりの現場だったので、みんな楽しそうにやっていました(笑)。現場の関係上、撮影にあまり時間を取る事が出来なかったりして大変でした。アクション監督を女性に頼んだ事で、僕よりも冷徹な(笑)判断が下せ、彼女達の目線にも近く撮影がうまくいったんじゃないかなと思います。」

【アクション映画ならではのキツイシーン・危ないシーンはありましたか?】
小阪さん「あまり運動神経が良くないんですが、走り方をきれいに見せる事でいっぱいでしたが、初めて膝が笑うというのを経験しました。」

黒川さん「中学校の時はバスケ部にいて、運動が好きなので楽しく出来ました。アミノ酸を毎日飲んでいたりしましたが、撮影前に大変だろうと想像が先行していたので実際の現場では逆に楽しむことが出来ました。でもアザが4つぐらいできました(笑)。」

甲斐さん「撮影に入る前にアクション稽古があって、受身を練習をしたんですが、撮影で私自身が実際にアクション事になって、家で壁にぶつかりながらアクションの練習をしました。」

神楽坂さん「保健の先生なので、特に危ないシーンはありませんでした(笑)。」

最後にエンディングテーマを歌う安次嶺奈菜子さんがゲストとして駆けつけて下さり、終始明るく元気でまるで女子高のような爽やかな舞台挨拶が終了した。

主演の黒川さんは、主題歌の『スタートライン』の作詞・歌としても参加。是非注目したい。

(ユイタ)