3月29日(水)、モンゴル建国800年記念作品『蒼き狼〜地果て海尽きるまで〜』の製作発表記者会見が都内で行なわれ、製作の角川春樹さん、千葉龍平さん、プロデューサーの岡田裕さん、原作の森村誠一さん、監督の澤井信一郎さん、モンゴル国外務副大臣ツェレンダシーン・ツォルモンさん、モンゴル国外務省アジア局長ソドブジャムツィーン・フレルバートルさんが作品について語ってくれた。

『蒼き狼〜地果て海尽きるまで〜』はモンゴル建国の英雄チンギス・ハーンの波乱に満ちた生涯を描く。主演は反町隆史。スタッフもプロ中のプロが集まっている。またオールモンゴルロケであったり、エキストラとしてモンゴルの国軍兵士を動員したりすることが計画されている。本作はまさに日本映画最大のエンタテインメント超大作と言える作品になるだろう。
モンゴルから来てくださったツェレンダシーンさんもソドブジャムツィーンさんも、「モンゴル政府は全面的に協力します。頑張ってください。」と語った。本作の応援団長は朝青龍が務めることも発表された。

作品について一言お願いします。
角川:「作品としてはもちろん、興業的にも成功したいと思ってます!今回は全世界がマーケットです。1億人動員を目指します!!」
千葉:「テーマの壮大さ、男の生き様に感銘を受けました。エーベックスの強みである音楽に力を入れていきます。若年層にこの映画を観せたいし、この作品のもつ意味を伝えていきたいです。」
森村:「今まで観てきたチンギス・ハンがテーマの映画では、彼が壮大すぎて映画が喰われてしまっていました。角川さんが映画化するとどうなるんだろうと楽しみにしています。戦争にあけくれる生活で人間的な生活があまり描かれることがないので、私はうずもれている人間のドラマを書きたかったんです。」
澤井:「今回は一大叙事詩です。やり慣れていない分野ですが、か細い叙情を探して、その上に叙事詩を組み立てたいと思っています。」
岡田:「集大成として作りたいと思っています!」

音楽はどのようにイメージしていますか?
千葉:「音楽が醸し出す、人に伝わっていくものには映画や小説に似ているものがあります。壮大なテーマなので、新しい楽器や手法を使うことを考えています。」

本作で日本人に何を伝えたいのですか?
角川:「チンギス・ハンが持っていた世界観と21世紀の世界観がどこまで描けるかが大事です。それを男の生き様を通して、また自分の生き様を合わせて描きたいと思っています。あとはチンギス・ハンの母親という女性の視点で描こうと思っています。」

モンゴル人としての個性はどのぐらい研究したんですか?
澤井:「モンゴル人としてよりも日本人でもある1人の人物として捉えたいんです。近づくほど、何をもってモンゴルを統一したのかわからなくなってきます。それがまたおもしろいんです。」
森村:「歴史上の人物を描く時には必ず迷うことがあります。忠実に再現するのか、時代の光を当てて全く新しい人物をつくるのかということです。エンタテインメントでは忠実に再現しただけでは亡霊の再生にすぎないんです。だから全く新しいチンギス・ハンを作ることに意義があると思っています。」

(umemoto)

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