2005年度 <第79回>キネマ旬報ベスト・テン表彰式
アカデミー賞よりも長い歴史を持つ、キネマ旬報ベストテンの表彰式が11日都内で行われました。
本年度の話題をさらったのは、井筒和幸監督の『パッチギ』だと言えるのではないでしょうか。日本映画作品賞・監督賞[井筒和幸]・新人女優賞[沢尻エリカ]を受賞。外国映画賞は『ミリオンダラー・ベイビー』が受賞。外国映画監督賞・読者の選ぶ外国映画ベストワンと3冠は昨年の『ミスティック・リバー』に続き2年連続の快挙。読者選出日本映画監督賞を『ALWAYS 三丁目の夕日』の山崎貴監督。主演女優賞は13年ぶりの受賞となる田中裕子。主演男優賞は昨年『血と骨』で助演男優賞を受賞し、2005年は4本もの映画に出演したオダギリ・ジョー。助演女優賞と助演男優賞は意外にも共に受賞は初、そして共演作『ALWAYS』では夫婦役を演じた薬師丸ひろ子と堤真一。新人賞は10代の沢尻エリカと石田卓也が受賞となりました。
照れ隠しかサングラスをかけて登場の井筒監督。「ブルーリボン賞のトロフィーより重いですわ。」なんて冗談も。(実際キネマ旬報のトロフィーは5キロもあるそう!)さまざまなテレビでも活躍する井筒監督もまた、賞の受賞は初めて。「勇気をだしてメジャーでは出来ないことをやろう。メッセージが伝わればいいと思ってたら、こんな賞までいただいてしまって。もう着てくスーツ無いんですよ。これもこの前の授賞式と同じやつです(笑)賞を頂きすぎて、肩の荷が重いんです。いや、別に自慢してるわけではないんですけどね。キネマ旬報という古くからある、伝統・名誉のある賞を30年やってきて初めて頂いて本当にうれしいです。心の中にぐさっと突き刺さる作品です。僕自身『パッチギ』くらまされた気分です。また、これを糧に続きも作ろうと思ってます。今年1年なんとか考えまくってみなさんに届けられたら。この重みをかみしめて手を抜かずがんばります。』とまとめた井筒監督。テレビとは違う、監督している井筒監督に『パッチギ』くらまされた気分になったのでした。
(にいざわ あきこ)
□受賞者一覧
<2005年度 第79回キネマ旬報ベスト・テン>