大ヒットをおさめた『ゼブラーマン』に続き、三池崇史監督が再び哀川翔とタッグを組んだ最新作『ワル-FINAL-』の撮影現場が公開された。本作は作家・真樹日佐夫の原作で35年に渡って連載されてきたロングセラーコミック「ワル」シリーズの「ワル 最終章」を映画化したもの。

比類なき剣の使い手で孤高のカリスマ氷室洋二が、最愛の女性・美杉麗子や彼を執拗に追い続ける刑事・桜木瓢吉を巻き込み、死闘を繰り広げるアクションドラマ。「ワル」シリーズはこれまでも12回映画化(テレビ映画を含む)されている。

小雨が降り続く中、東京・八王子のロケ現場に集まったのは主役の氷室洋二演じる哀川翔、美杉麗子を演じる松坂慶子、桜木瓢吉を演じる石橋凌、そして原作者であり氷室の盟友を演じる真樹日佐夫の4人で、三池監督と共に会見に応じた。

哀川:「木刀を使ったアクションは初めてで、相手がどこからともなく出てくるかなりハードなシーンが多い。今までやった中で一番クールで表情が厳しいので共演者の方はやり難いのではないか。」
松坂:「三池監督と久しぶりに仕事ができてうれしい。とても温かく母性愛に溢れた美杉麗子をしっかり演じたい。」
石橋:「時代が変わって昔気質の人々が生きずらい世の中になっているが、そういう人を生き生きと演じられれば。原作者の真樹先生が現場にいらっしゃるので、役作りがしやすい。」
真樹:「最終章は是非、三池監督にやってもらいたいと思っていて、彼を想定して脚本を書いた。出来栄えはすばらしいと思う。」
三池:「現在は撮影が半分ほど終わったところ。アクションはハードで、CGも少しいれるつもり。(手ごたえは?)かなりきている!」

ロケ現場である剣道場では麗子(松坂慶子)が氷室(哀川翔)に晩酌をするシーンが撮影されていて、陰鬱な天気を吹き飛ばすような松坂さんの微笑が現場の雰囲気を和やかなものにしていた。部屋の端の方に座り静かに脚本に目を落とす三池監督の顔にも一瞬微笑が浮かんだのを見逃す事ができなかった。

(小林えりか)

*来春公開予定