数ある映画祭がある中で、日本で唯一こどもが主役の国際映画祭『キンダー・フィルム・フェスティバル』も今年で第13回を迎えた。

こどもの城・青山円形劇場を会場とし、8月4日(木)〜14日(日)の10日間で開催される本映画祭では、恒例となった“こども審査員”の審査会議(小学校3年生から6年生の10人の子どもたちに作品について討議してもらい各賞を決める)を特徴とし、字幕の読めない子どもたちのためのボイスオーバー上映(声優さんが映像に合わせて日本語で吹き替えてくれる)、「トイ・ストーリー」「モンスターズ・インク」、最近では、「Mr.インクレディブル」を製作したスタジオ“ピクサー”アーティストによる、アニメ制作体験ワークショップ(ピクサー・アニメーション・スタジオの3人のアーティストが、アニメーション作りに関する体験講座を開き、アニメはどうやって作られるのか、キャラクターはどうやって誕生するかなど貴重なお話をしてくれる)が開かれたりとまさに子どものための映画祭なのだ。
会場は子どもたちで溢れかえり、まるでピーターパンの世界へ迷い込んでしまったかのよう。

この映画祭は【ドラマ部門作品】【アニメ部門作品】【ピクサー上映作品】【特別上映作品】の4つの部門から成り、日本はもちろん世界中から集められた作品を上映し、大半のプログラムが満席と大好評を博している。

中でも「アレキサンドラ・シャッツ・ベストコレクション」という特集は、本映画祭で長年にわたって多くのこどもたちに大人気のアレキサンドラ・シャッツ監督のアニメーション作品を上映するもので今年も6作品の上映が行われるので大注目!!

ベルリン映画祭で18年間ディレクターを務め、本映画祭『キンダー・フィルム・フェスティバル』にも第1回目からずっとディレクターとして参加しているレナーテ・ツィラさんはこう語る。
「“アレキサンドラ・シャッツ・ベストコレクション”という特集のシャッツ監督は今回6作品が上映されますが、私はその中の『ワニのルーシー』という作品がキッカケで彼女と知り合いました。彼女はこれが初監督作品でそれ以降、次々と素晴らしいショート・フィルムを作っていますね。でもシャッツ監督は映画だけでなくTV番組用のアニメも作っているんですよ。今年このフェスティバルに来る予定だったんですが、新しいフィルムをドイツで作っていて来る事が出来なかったんです。それは、スイス・スウェーデン・ドイツ合作のものになります。本映画祭で上映するそれ以外の作品については、200以上観てその中から決めました。映画自体はアートだと私は思うのです。だから同じアニメでも監督によって全く違う作品になります。そういう意味で選んだ基準としては、どんなに短い作品でも“何か深いメッセージが込められたもの”というのを重点に置きセレクトしました。」

映画祭はまだまだ続くので、まだ行ってない子たちは今すぐ遊びに行こう!
期間中、ポンキッキーズの人気キャラクター“ガチャピン”“ムック”も来るよ♪

※『キンダー・フィルム・フェスティバル』の詳細は下記のアドレスでチェック!

(菅野奈緒美)

『 キンダー・フィルム・フェスティバル』