ストーリーは、田中裕子さん演じる美奈子と岸辺一徳さん演じる高梨槐多のぎこちなくて大切な、最初で最後の大人の恋を描いた本格メロドラマ。孤独と惑いを単調な生活に秘める美奈子と、美奈子にこだわりながらも妻と暮らし続ける槐多が織り成す静かに燃える大人の恋… 密やかな想いを胸の奥底に閉じ込めたまま、過ぎ去っていった30余年。誰よりも大切な人。ずっとずっと、あなたに触れて欲しかった。

本日『いつか読書する日』の記者会見が東京古書会館にて行われ主演の田中裕子さん、岸辺一徳さん、緒方明監督(2000年『独立少年合唱団』でベルリン国際映画祭新人賞監督賞を日本人として始めて受賞した)が登壇した。

緒方監督:「最近映画は若者の手に渡ってしまい、若者向けの映画が多く見受けられますね。でも、その中で自分は大人が観る映画を大人のスタッフで、そして大人の俳優で作りたかったのです。それが私の夢でしたから今回こうして完成できて満足です。」

田中さん:「本作は50代の女性の恋愛の話なんですが、とても静かでタフな映画になったと思います。 想いというのは過ぎていくからいいのだと思います。何かを想い続けられるのは過ぎ去ってくれるから。私ももうすぐ50になるけど、これを糧に今日を生きていける!そんな思い出は自分の胸の中にあると思います。」

岸辺さん:「本作は映画という呼び方で言えばいいシナリオだと思います。だから本作のような映画が埋もれてしまうのはもったいないですね。この映画だけはぜひ皆さんに観てもらいたい、そう強く思います。このストーリーで考えさせられたのは表に出さず胸の中でずっと想い続けるなんて恋愛はあるのか?と思っていましたが本作に出てあるんだ、と気付いた事です。この作品に出れて本当に良かったです。」

 最近なかった大人の恋愛映画。若い人も、そして主人公たちと同年代の方も観に行ってみたら何かに気付いたり大切な思い出が蘇ってきたりするのではないでしょうか?
(菅野奈緒美)

※2005年6/11(土)よりユナイテッド・シネマ長崎にて先行公開!
2005年6月下旬、渋谷ユーロスペースにてロードショー !全国順次公開
□作品紹介
いつか読書する日