ダムの底に沈んでしまう故郷の風景を、写真集に残しておきたいと人々を撮影して歩く父子を描いた『村の写真集』が完成、都内で披露試写会が行なわれた。
舞台挨拶では、三原光尋監督、主演の藤竜也さん、海東健さん、宮地真緒さん、甲本雅裕さんら参加、出演のコメントを語ってくれました。

−−−今までの異なる役に挑戦した藤さんは、
藤「そうですね。僕の今までの役とは異なり、こうした人の心を温めるような映画からは、なかなかお呼びが掛からなかったんです(笑)。ところが今回、三原監督からお声がかかり、作品に出させていただきました。この歳になって、とてもラッキーだったなと思っております」

−−−藤さんとは『海猿』以来、二度目ですがいかがでしたか?
海東「本当に一言では言い表せないほど、充実した時を過ごさせていただきました。藤さんはとても器の大きい方なので、すべてを任せて、何の心配もなく演じることができました。また機会があるなら、ぜひ共演させていただきたいです」

−−−藤さんのお父さん、海東さんのお兄さん、こんな家族の中で演じられたご感想は?
宮地「怖いお父さんと、東京へ出ていってしまったお兄さんに挟まれていたので、歳のわりに大人っぽい高校生の役を演じることができました。普段はダンディで男らしい藤さんと、かっこよくてちょっと天然な(笑)海東さんに囲まれて、本当に楽しい現場でした」

−−−徳島では、どんな出会いがありましたか?
甲本「徳島の皆さんは、本当にいい方ばかりでした。僕もロケであちこちに行っていますが、宿泊しているホテルの社長さんとあんなに親しくなれたのは初めてでした。撮影が終わってからも、東京まで訪ねてきて下さって、ご飯をご一緒しました。徳島では、まるで故郷に帰ったような感じです。」

−−−これから作品をご覧になる皆さんへのメッセージを
三原「映画を見終わった帰り道で、故郷の家族や、ずっと連絡していなかった人に久しぶりに電話してみようかな…と思っていただけたらと思います。」

作品は、徳島県の大自然を舞台に、親子の絆を改めて感じさせる感涙作。是非、親子で鑑賞してみては?
(YAS)

映画は、2005年4月23日、東京都写真美術館ホールにてロードショー

□作品紹介
『村の写真集』