嘘からはじまる恋、自分が変わる恋、呪文が知らせる恋、そして守りたい恋。バラエティに富んだ4つの恋が、メールによって紡がれていく恋愛オムニバス・ムービー『メールで届いた物語』の特別試写会が、4月12日TOKYO FMホールにて開催された。当日はこの作品の主題歌『約束の場所』を担当している牧伊織のミニライブに続き、四つの物語に主演したキャスト陣と監督陣が舞台挨拶を行い、各作品の見所等を語った。

“mail” 
清水浩監督—恋愛とメールがテーのオムニバスという自分の不得意な部分に挑戦したので、皆さんがどう感じていただけるか判りませんが、楽しんでいただければ光栄です。ほとんど台詞が無い作品ですが特に二人が海に行くシーンでは、台詞で多くを語る場面よりも言葉を話さない二人の心が通じ合っている様を描けたと思います。
相武紗季(谷村理沙役)——淡い恋愛が本当に素敵な物語です。私がストレッチャーに載せられているところも感動的な場面なんですが、撮影時にはストレッチャーの揺れで酔ってしまったのが思い出深いです(笑)。

“CHANGE THE WORLD!” 
伊藤裕彰監督—特に思い出深いのはボクシングのシーンでっす。色々な面で大変でしたが、彼女が本当に頑張ってやってくれたので観てください。
吹石一惠(葉子役)——劇中、ボクサーとかタクシードライバーとか普段中々経験できないことをやらさせてもらったので、その姿を観てください。ボクシングに関しては、撮影前に少しだけ指導を受ける時間をいただいたんですが、監督からその期間でプロデビュー出来るようになってくださいと言われ「えらいこっちゃな…」と思いながら練習しましたが、撮影には色々気を遣っていただいて気持ちよくできました。

“アボカド納豆” 
鈴木元監督—アボカドが苦手な方も納豆が嫌いな方もいるかとは思いますが、全然匂いませんので楽しんで観てください。二人の男がほとんどしゃべりまくっている話で、膨大な量の台詞のやりとりがあり、空間的にも動きに制限のあるところでの撮影で心配もあったのですが、二人がひじょうに頑張ってくれたのでそのあたりを観てください。
岡田義徳(山口役)——酔っ払った二人のサラリーマンの何でもない話ですが、そこに面白さが隠れていると思います。二人の会話がリズミカルで、漫才をやらせてもらった感じです。でもこれを観終わってから居酒屋にでも行って、酔ったサラリーマンの方とかがいたら、きっとこういう会話をしてると思いますし、そんなリアルで面白おかしい感じが出ていると思います。

“やさしくなれたら…” 
鳥井邦男監督—危ない恋の始まりの映画ですので、心して観てください。それでいろいろ身に染みながら観ていただきたいと思います。実は北村一輝さんも、沙知絵ちゃんも、そして僕もA型なんです。気遣い者が集まって撮った詐欺の話ですね(笑)。
原沙知絵(美紀・柏木の妻ニ役)——リアルな詐欺の話で、皆さんすごく身近に感じられることだと思います。四日間の撮影で、その中でどうコミュニケーションを取っていくかが大事だったんですが、同じA型と言いながら北村さんはずるいんですよ(笑)。撮影開始ギリギリまでず〜っと喋っているのに、本番では自分のペースに切り替わっているんです。それにひきずられないようにするのが大変かつ楽しい撮影でshた。

 なお、『メールで届いた物語』は2005年5月7日よりテアトル池袋にてロードショー!全国順次公開。
(殿井君人)

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メールで届いた物語
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