多くの人々にトラウマを与えてきた怪奇漫画家・日野日出志の作品を映像化した「日野日出志のザ・ホラー怪奇劇場」が第1夜、第2夜と公開されている。12月3日からは「オカルト探偵団 死人形の墓場」が公開となる。これを記念して、監督の山本清史さんたっての希望で、新宿歌舞伎町のトーク居酒屋・ロフトプラスワンで「怪奇祭」と題したイベントが開催された。
司会を大の日野ファンである活弁映画監督の山田広野さんがつとめ、山本監督をはじめ、出演者の三輪ひとみさん、原作者の日野さんが登場した。

 劇中で白鳥冬美という超能力少女を演じた三輪さんが、「4ページの長セリフが特に大変だった。」と語ると、「原作では彼女ではなく、彼女のお父さんと2人でしゃべっているセリフ。それを一人でいうのはかわいそうだったね。」と日野先生。この原作が日野漫画との出会いだったという山本監督は「“オカルト”と“探偵団”って言葉が好き(笑)。作品にはピエロも出てきたり、江戸川乱歩っぽさも出してみました。」と語る。三輪さんのキャスティングについて、「白鳥冬美は絶対三輪ひとみしかいない!と思いました。彼女の魅力は被虐性だとかいわれてて、他の映画ではよくいじめられているけど、僕はそうじゃないってずっと思ってて、今回の作品ではサディスティックな三輪さんがみれます。」と熱弁。
日野さんも「三輪さんは漫画のキャラクターにピッタリでしたね。これシリーズ化したらいいのに。」と自ら続編制作を希望してしまう場面も。
 三輪さんと山本監督の撮影秘話をききながら、「僕も昔は映画監督になりたくって。こういう話聞いていると、嫉妬してちゃうなぁ(笑)」という日野さん。かつて本物のスナッフフィルムかと話題になった幻のホラーシリーズ「ギニー・ピック」に参加していた日野さんらしいコメント。

熱狂的なファンをもつ三輪ひとみ嬢と日野先生、という夢の顔合わせは、ホラーファンにとって伝説になりそうな瞬間だった。
(綿野かおり)

★「日野日出志のザ・ホラー怪奇劇場『オカルト探偵団 死人形の墓場』」はテアトル池袋より12月4日よりレイト公開中!

□作品紹介
『日野日出志のザ・ホラー怪奇劇場 第二夜』