カンヌ国際映画祭 グランプリ受賞!!『オールド・ボーイ』日本の漫画を原作にした話題作が審査員特別賞を受賞!!
■タランティーノ熱狂!! 「最高にグレイトな作品だ!!」
2004年5月23日(日)に閉幕した第57回カンヌ国際映画祭は各賞が発表され、韓国映画『オールド・ボーイ』がグランプリ(審査員特別賞)を受賞した。
審査委員長を務めたクエンティン・タランティーノ監督は「最高にグレイトな作品!!」と最大級の賛辞を送った。
『オールド・ボーイ』は、15年間理由もわからず監禁されていた男が突如釈放され、偶然出会った女の助けを借りて壮絶な復讐に挑むサスペンス。
この作品の原作は、なんと日本の漫画。
今年のカンヌは日本映画の出品や、木村拓哉、藤原紀香の参加など日本関連の話題が多かったが、「日本からのもう1本の出品作」とも言える『オールド・ボーイ』がグランプリを受賞したことで、近年評価が高まる「日本発のマンガ、アニメ」がさらに注目を集めることになりそうだ。
『オールド・ボーイ』は『JSA』のパク・チャヌクが監督し、韓国でも350万人を動員する大ヒット。脚本の完成度の高さはハリウッドからも評価され、既に米メジャースタジオがリメイク権を取得するなど、欧米を股にかけた世界的評価を得た形だ。
パク監督は「思いがけない受賞で本当に嬉しい。数日前パーティーでロマン・ポランスキー監督とお会いできて光栄でしたが、そのとき『グッド・ラック』と言ってくれたのが、非常に効果があったようです。ありがとうございます」と喜びを語った。
韓国映画のコンペ部門での受賞は、2002年第57回カンヌ映画祭で『酔画仙』(イム・グォンテク監督)が監督賞を受賞して以来二度目の快挙。また『シュリ』の北朝鮮兵士役で日本でもファンの多い主演のチェ・ミンシクは『酔画仙』でも主演を務めており、2作品とも賞を獲得するという離れ業を成し遂げた。
タランティーノ審査委員長
「本当は『オールド・ボーイ』に最高賞をあげたかった…」
5月23日(日)に閉幕した第57回カンヌ国際映画祭で、審査員の各賞への講評が行われ、最高賞となるパルムドールに輝いた『華氏911』とグランプリ(審査員特別大賞)を受賞した『オールド・ボーイ』が、大接戦だったことが明らかになった。
審査委員長を務めたクエンティン・タランティーノ監督は「今世界の中で最高に刺激的なのは、日本映画と韓国映画だ。グランプリを獲得した『オールド・ボーイ』もパルムドールの強力な候補だったが、韓国のジャンル映画は今とても刺激的だ」とアジア映画への思いを熱く語った。
またタランティーノは同じく審査員の映画監督ツイ・ハークと共に『華氏911』と『オールド・ボーイ』が非常に接戦だった事を明かし、「僕たちは、本当は『オールド・ボーイ』に自分たちがあげられる最高の賞をあげたかった。あと2票『オールド・ボーイ』が獲得していたら、パルムドールを獲っていただろう。僕は『オールド・ボーイ』がパルムを獲ったとしても非常に誇りに思っていたはずだよ」と語った。
『オールド・ボーイ』鑑賞直後から「グレイト!!」を連発していたタランティーノ。自分が最も気に入ってプッシュしていた作品に、最高賞を与えられなかったことを悔やむような(!?)本音の発言が垣間見られた。
『オールド・ボーイ』は日本では今秋、新宿シネマスクエアとうきゅう他全国で公開される。
(記事提供:東芝エンターテインメント)