日活で小林旭、長門裕之、石原裕次郎などの映画でメガホンを握った松尾昭典監督が23年ぶりメガホンを取った作品は、金沢を舞台に人と人の心をつなぐ、小さな集落で起きた事件と家族、仲間同然の住民との人間関係を描く心温まるストーリー『手紙』。
主演であり作品のプロデューサーでもある俳優の古谷一行のもとに、ベテランから若手まで集まった。
『手紙』の製作発表会が、都内のホテルで19日に行なわれた。出演者は、主演の郵便配達人役の古谷一行、妻役の風吹ジュン、祖父役の小林桂樹、娘役の丸山秀美、息子役で神部冬馬。ほか、長門裕之、辰巳琢郎、田中隆三、斉藤洋介、麻田ユリカ。
松尾昭典監督は、「郵便配達にすべてをかけた男が事件をきっかけに手紙ひとつひとつを届けるというおとぎ話のような物語なのですが、小さな街での出来事をこれからシナリオと照らし合わせながら演出を組み立てていこうという気持ちです。作品の完成を楽しみしていてください。」
古谷一行さんは「自分にとっては、初めてスタッフ側に立つということで、大変なプロデューサーという仕事、自分には一番不得手な仕事で、昨年の2月に今回のロケ地である金沢で根回しのために、TVに出演したりラジオに出たり、地元の人たちに映画に支援していただきたく説明したりと、1年以上費やし、スタッフ側の仕事をやってきました。脚本についても一校、二校と参加してきて、すばらしい本に仕上がっていく過程は、とても楽しかったです。観ている人にじわーと暖かかったなぁと感じていただければと思います。」と、長年監督とは公私につきあってきた長門裕之さんは、「メール全盛に世の中に今更“手紙”という手作りの良さ、人肌の良さ、今の世の中に欠けていることで、メールに対するアンチテーゼみたいですが、この映画で手作りの良さを出していければと思います。
この作品の音楽は、古谷一行さんの長男で現在、降谷健志さんがヴォーカルとして活躍するDragon Ashが映画導入歌を担当する。親子共演も用意されているとのこと。
また、シンガソングライターのイルカさんのご子息・神部冬馬が本作で映画デビューを果たす。
クランクインは、今月23日から金沢でスタートし、秋にギャガ・コミュニケーションズの配給で全国公開されます。

□作品紹介
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=2970