『バルバラ セーヌの黒いバラ』ジャンヌ・バリバール&夏木マリ登壇イベント
2017カンヌ国際映画祭ある視点部門“ポエティックストーリー賞”受賞
マチュー・アマルリック監督×ジャンヌ・バリバール主演
2017年カンヌ国際映画祭、ある視点部門ポエティックストーリー賞を受賞、パリが生んだ20世紀最高の歌姫バルバラが紡ぐ、激情のドラマ『バルバラ~セーヌの黒いバラ~』が、11/16(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショーいたします。
この度、映画『バルバラ~セーヌの黒いバラ~』の公開を記念し来日した主演のジャンヌ・バリバールと、若い世代からも人気を誇る夏木マリさんという、日・仏の俳優兼歌手である2人がイベントに登壇致しました。
バルバラの代表曲である「黒いワシ」の詩を日本語とフランス語を交え朗読し、没後20年を過ぎた今でも、若い世代にも圧倒的影響力を誇るバルバラの生き様、そしてその魅力について語り尽くしました。
【日時】10月17日(水) 18:30~
【場所】アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ(新宿区市谷船河原町15-2階)
【登壇】ジャンヌ・バリバール、夏木マリ
『バルバラ ~セーヌの黒いバラ~』の公開記念イベントに、来日した主演のジャンヌ・バリバールと、バルバラが大好きだという夏木マリさんが登壇。
イベントが始まると同時に会場が暗転し、舞台上にジャンヌ・バリバールと夏木マリさんが登場。バルバラの代表曲「黒いワシ」の詩の朗読を二人が始め、場内は一気に伝説の歌手バルバラの世界へと飲み込まれた。厳かな雰囲気に包まれ、観客も二人の朗読に耳を澄ませ酔いしれている様子だった。
朗読した「黒いワシ」について、夏木さんは「強烈な歌詞で、幼い頃に父親に犯されたこととかがあって書かれた曲なので、とても好きな曲だけど重い曲ですね」と詩の感想を話すと、ジャンヌもそれを受け「私もこの歌はちょっと歌いづらいです。だからこの曲は映画でも歌っていない。フランスでも、この曲をカバーしているのはみんな男性です」と答えた。
バルバラの魅力について夏木さんは「バルバラの詩の魅力は2つあって、攻撃的で孤独、哀しみなどの面と、女性的で愛がある2つの面を併せ持っていて、この両方を持っている人ってなかなかいない」とその魅力を語った。
一方ジャンヌは「バルバラの成熟度は突出していた。もちろんフランスの他の歌手も好きな人はたくさんいるけれど、女性が暴力的な世界でどう生きていくのかという意味で、バルバラは特に好きです。大人になるには矛盾を抱えるということを彼女から学びました。彼女はエネルギッシュでパンクな一面もあるのです。」と熱く語った。
この映画の魅力に夏木さんは「ジャンヌがバルバラにしか見えない。あれ?これバルバラなのかな?と思う瞬間があって、彼女が生きているという感じだった。とても素敵でいい映画でした!こういう映画がヒットしないとダメよね」とジャンヌを手放しで絶賛した。
この映画がヌーヴェルヴァーグのようにドキュメンタリー的でいい意味で生々しさがあるとMCが話を振ると、ジャンヌは「ヌーヴェルヴァーグの映画のように映画を楽しんでつくってもいいはず。バルバラも歌を、保守的な作り方でなく、“今日はミュージックホール風に演奏してみよう”など自由につくっていた。だから素晴らしい曲が生まれ、この映画も素晴らしくなったと思う」と笑顔を見せた。
ジャンヌが女優、歌手として以外に監督業も始めたことを明かすと、「フランス語は話せないけど、どうかしら?」と夏木さんがその場で自分を売り込み、会場の笑いに包まれた。
日・仏の俳優兼歌手である二人による詩の朗読に観客は酔いしれ、終始穏やかなな雰囲気でイベントは幕を閉じた。
<STORY>フランスの国民的歌手バルバラに扮した映画の撮影を控えている女優ブリジット。彼女はバルバラになり切るため、自身の性格・歌声・ジェスチャー等すべてをバルバラに模し、自分の中に取り込もうとする。次第にバルバラの存在が自分の中で大きくなり、心身ともにバルバラに支配されるブリジット。そして映画監督イヴも同様、バルバラの存在にのめり込んでいく。果たしてイヴを支配しているのはバルバラなのか、それともバルバラに扮したブリジットなのか?バルバラの貴重なフッテージも絡めながら、一個人のアイデンティティの崩壊、そして再生が今スクリーンに赤裸々に写し出される。
監督/脚本/出演:マチュー・アマルリック(『そして僕は恋をする』『潜水服は蝶の夢を見る』
主演:ジャンヌ・バリバール(『そして僕は恋をする』『サガン -悲しみよ こんにちは-』)
2017年/フランス/原題:BARBARA/98分/配給 ブロードメディア・スタジオ/宣伝 テレザ、ポイント・セット
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