映画『焼肉ドラゴン』水曜どうでしょうディレクター×鄭義信監督トークショー、名俳優・大泉洋の新たな魅力とは?
水曜どうでしょうの名物ディレクター藤村&嬉野が嫉妬?!
「焼肉ドラゴン」名俳優・大泉洋の新たな魅力とは?
6月22日(金)公開映画『焼肉ドラゴン』の試写会が都内で行われ、本作の監督・脚本、舞台版の演出を務めた鄭義信監督と、本作に出演している大泉洋が所属するTEAM NACKSを全国的人気に押し上げたバラエティ番組「水曜どうでしょう」のチーフディレクターの藤やんこと藤村忠寿とカメラ担当ディレクターのうれしーこと嬉野雅道の3名がトークショーを行った。3名は2008年に大泉が主演を務めた北海道テレビ開局40周年ドラマ「歓喜の歌」で、それぞれ鄭が脚本、嬉野がプロデューサー、藤村が演出を担当した関係性でもある。
本作は、鄭義信作・演出により、朝日舞台芸術グランプリ、読売演劇大賞および最優秀作品賞など数々の演劇賞を受賞し、2011年、2016年と再演を重ね、多くのファンを魅了した舞台「焼肉ドラゴン」の映画化作品。演劇界では一流の演出家であり、映画界では『月はどっちに出ている』、『愛を乞うひと』、『血と骨』(この3作品すべてで、キネマ旬報ベストテン脚本賞を受賞)で脚本家としても名高い鄭義信が初監督に挑んだ本作は、生涯胸に留めておきたいと絶賛された名シーン、名台詞の数々を映像の世界でいかに描くのか、記念すべき第一作目に注目が集めている作品だ。
上映後、拍手喝采の中観客に迎えられた3人。藤村は作品について「濃密な人間関係が描かれている作品だよね!家族じゃない周りの人たちもずっと一緒にいて、こういう人間関係って今はもうないんだよね。虚しさや諦めもあって、国有地を自分たちが買った土地だと言い張っている、傍から見たら滑稽でもあるし、決してハッピーな物語ではないんだけど、なぜか清々しさもある。観ていて僕も焼肉ドラゴンの一員になっていましたね」と熱く語った。さらに縁の深い大泉について聞かれると「今までバラエティタレントとしてはもちろん評価していたけど、俳優としてはあんまり…(笑)でも僕も演技を最近するようになってからは、大俳優だと思っていますよ」と笑いを誘った。さらに嬉野も「大泉も元々演劇人ですし、この作品のオファーがきたときすごく張り切っていましたよ! 僕としても、よくこんな大きな作品に出たな~って胸いっぱいです」と嬉しそうに語り、さらに映画ポスターを指さし「あの大泉が今やもう鄭義信の『焼肉ドラゴン』の最前列に座ってるんですよ!」と興奮したように同意すると、藤村も「俺らはもう親戚のおじさん目線だから…」と苦笑した。話題はそんな二人と大泉が出会った「水曜どうでしょう」に移り、大泉を初めてキャスティングした理由について聞かれた藤村は「理由も何もあいつしかいなかったからですよ。こんな面白い大学生って。一緒に旅に出るようになって2か月後くらいには、日本一面白いタレントだって確信していました。先見の明があるんで(笑)彼はポジショニングがとにかく上手い。普通なら他の全員が一目散に走っていくようなところには一緒にいかない。いかに楽にしてサボるかを考えているからね~。こんなタレント今までいなかったですよ」と、愛溢れるけなし方に会場は大爆笑。一方鄭は大泉について「撮影にはものすごく真面目に取り組んでくれましたね。韓国の俳優たちとも翻訳アプリでコミュニケーションを取っていたり、他の作品もあるから本当はダメなのに髪の毛を切ってきてくれたり」と意外な一面があることも語った。最後に一言を求められた嬉野は「大泉洋をよろしくお願いします!」と最後まで親戚のおじさん目線を崩さなかった。
藤村忠寿さんと嬉野雅道さんは下記コメントも寄せていただいております。
嬉野雅道「そうか。大泉さん。あなたはもはや、鄭さんの「焼肉ドラゴン」に抜擢されてしまうほどの名優になっていたんですね」
藤村忠寿「やるせなさや、怒りや、あきらめや、悲しみや。男の弱さや、女の強さや、母のまっすぐさや、父の大きさや。シーンごとに押し寄せる濃密な人間関係。それがすべて愛おしくて、清々しい。いい映画でした」
《ストーリー》万国博覧会が催された1970(昭和45)年。高度経済成長に浮かれる時代の片隅。関西の地方都市の一角で、ちいさな焼肉店「焼肉ドラゴン」を営む亭主・龍吉と妻・英順は、静花(真木よう子)、梨花(井上真央)、美花(桜庭ななみ)の三姉妹と一人息子・時生の6人暮らし。失くした故郷、戦争で奪われた左腕・・・。つらい過去は決して消えないけれど、“たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる―”それが龍吉のいつもの口癖だ。そして店の中は、静花の幼馴染・哲男(大泉洋)など騒がしい常連客たちでいつも賑わい、ささいなことで泣いたり、笑ったりー。そんな何が起きても強い絆で結ばれた「焼肉ドラゴン」にも、次第に時代の波が押し寄せてくるのだった。
原作:戯曲「焼肉ドラゴン」(作:鄭 義信) 脚本・監督:鄭 義信
出演:真木よう子 井上真央 大泉 洋/桜庭ななみ 大谷亮平 ハン・ドンギュ
イム・ヒチョル 大江晋平 宇野祥平 根岸季衣 /イ・ジョンウン キム・サンホ
配給:KADOKAWA ファントム・フィルム
製作:「焼肉ドラゴン」製作委員会 ©2018「焼肉ドラゴン」製作委員会
公式サイト:http://yakinikudragon.com Twitter:@yakiniku_dragon