。今もなおカルチャーアイコンとして注目され続けている寺山修司が、唯一遺した傑作小説を『二重生活』の岸善幸がメガホンをとり再構築し映画化。『キセキ -あの日のソビト-』『帝一の國』の若手実力派俳優の筆頭格菅田将暉と韓国映画『息もできない』で世界各国の映画賞を総なめした名優ヤン・イクチュンをダブル主演に迎えた『あゝ、荒野』(10 月 7 日(土)前篇、10月21日(土)後篇全国順次公開)の前篇初日舞台挨拶が行われ、上映前に菅田将暉、ヤン・イクチュン、岸善幸監督他総勢 8 名が登壇しました。

♦ 日時:10 月 7 日(土) 12:35~13:05
♦ 会場:丸の内ピカデリー スクリーン1(千代田区有楽町 2-5-1 有楽町マリオン9階)
♦ 登壇者:菅田将暉、ヤン・イクチュン、木下あかり、山田裕貴、木村多江、
ユースケ・サンタマリア、高橋和也、岸善幸監督 /MC:荘口彰久

『あゝ、荒野 前篇』が本日公開初日を迎え、ダブル主演を務めた菅田将暉、ヤン・イクチュンを始め脇を固めた主要キャスト、岸監督8名が一堂に揃い、上映前に初日舞台挨拶が行われた。
MC の呼び込みにより、ユースケ、木村、高橋、山田、木下、岸監督が登壇。そしてボクシング試合開始前のゴングが鳴り響くやいなや、リングネーム新宿新次(菅田将暉)とバリカン建二(ヤン・イクチュン)の特別映像が流れ、主演2人の登場を心待ちにする会場の熱気はピークに!MC によるリングアナウンサー風のアナウンス後会場後方にスポットライトが当てられると満を持して、ヤンが、そして菅田が、それぞれガウンを羽織って登場!!さながらボクシングの試合風の演出に照れくさそうにはにかみながら、湧き立つ観客とハイタッチを交わし、客席の間を通り抜け 2 人は舞台上へ。ダブル主演の二人が揃うと大きな歓声が沸き起こった。


トークが始まるなりユースケは「ふたりともすっげぇ照れてたよね!」と声を掛け、ヤン「撮影より恥ずかしい!」、菅田「なんか、すっげえ恥ずかしい!こういう時、役者ってダメだね、どうしたらいいやら。でも映画の中では、照れずにちゃんとやってますから!」とアピール。一言挨拶では、「(この映画は)本当に激しく愛がぶつかりあって、見終わった後には放心状態になってしまう映画となっているので、ぜひ楽しんでください」(木村)、「公開までまだまだ時間があるなと思っていたら、あっという間に初日を迎えてしまいました。みなさんに気に入ってもらえると嬉しいです」(木下)、「みんなで夢中になって作りました。最後までどこに連れて行かれるかわからない映画になっておりますので、覚悟してください」(高橋)、「本当に“役を生きた”と実感できた作品です。みなさんの心を揺さぶってノックアウトさせること間違いなしの作品になっていると思います!」(山田)、「ボクシングはもちろん、濡れ場も激しい映画ですけども…みなさん美しい肉体をさらけ出して頑張っていただきました。
この作品に込められた″愛“を感じていただければと思います」(岸)とそれぞれ作品への熱い思いを振り返り観客へ語った。

ボクシングジムのトレーナー役として撮影中新次とバリカンの姿をずっと見守っていたユースケは「今二人の登場を見ていて、映画を撮影していた去年の夏を思い出しました。もうね、泣くのを我慢するのに必死です!パンパンに目に涙を溜めてますよ!!『あゝ、荒野』はとてもいい映画になっておりますが、僕がフラッシュ役で出演している『ジャスティス・リーグ』の方もよろしくお願いします!」と最後にはいつものユースケ節が炸裂した。
そして、登壇者全員に“YES”“NO”と書かれた札が配られ MC からの質問に答えることに。1問目、<前後篇を合わせて305分の超大作となる本作について、こんなに長くなると思っていなかった?>という質問に対し、YES と答えたヤンは「撮影途中に本作が前後篇に分かれる長尺の映画になると知りました(笑)」というまさかの告白に、企画段階から知っていたという菅田は「なんで誰もヤンさんに教えてあげなかったの!3か月も撮影してたのに!」と声を上げ、岸さんは編集が大好きな人なので、これでもだいぶカットしているんですよね?全部で 70時間以上撮っていたらしい」と撮影秘話を明かす一幕も。
続く2問目<新次とバリカン、恋愛するならどちらがタイプ?>という女性陣の答えが気になるこの質問に、新次の母親役を演じた木村は「新次は自分の息子だし、バリカンも過去にいろいろあるから助けてあげたいし…、どっちも好きなので決められないです!」と、答えが出せずにいる一方、新次の恋人役を演じた木下さんは「芳子としても、木下あかりとしても断然新次です!新次は言葉でストレートに想いを伝えてくれるし、引っ張っていってくれる人が好きなので」と回答。
クイズに参加した男性陣にはバリカンが人気で、迷わずバリカンを選んだ高橋は「単純に現場でのヤンさんが可愛くて。撮影現場ではみんながヤンさんに惚れていました。菅田はバリカンを、ヤンは新次をそれぞれ選び、菅田「ヤンさんが可愛すぎてこの映画には芳子とバリカン、2人のヒロインがいたね!」それを受け、ヤン「(菅田が)好きです!」と答えると菅田「後日、事務所を通して皆さんに報告ができればね」と応じ息の合った相思相愛なやりとりで笑いを誘った。
最後に<またこのメンバーで『あゝ、荒野』の続編を撮りたいか?>との質問に、満場一致で″YES“となるかと思いきや、ユースケは「このメンバーで映画を撮るのは大賛成だけど、ただ続編っていうのは無粋でしょう」と NO を出し、菅田「じゃあ、(後篇の)その後の、ただただ幸せな俺らの姿とか、ユースケさんと高橋さんがバリカンと新次の 10 年後をやるとか。ボクシングが無理ならゲートボールとかでもいいじゃないですか!(笑)」とジョークを交えて話すとユースケに「違う話だよそれ!」と間髪いれずに突っ込み、会場を沸かせた。
そして最後には、「自信を持ってお届けできる作品だと思います。」(岸)「見終わったあとには、胸がいっぱいになると思います。素晴らしい原作、素晴らしい俳優のみなさん、そして素晴らしい撮影を経て本当に良い作品ができました。とても幸せです」(ヤン)「関わってくださった方々やご覧になった方々の想いがこんなに熱い映画は初めてです。この平成の時代にみんなが繋がれる“輪”となる映画になれたことを嬉しく思います。ぜひ楽しんでください!」(菅田)と舞台挨拶を締めくくった。