アカデミー賞®7部門にノミネートされ、作品賞始め3部門を受賞した『アルゴ』(12)で監督・主演を務めたベン・アフレックの監督・主演最新作『夜に生きる』が2017年5月20日(土)より公開となります。
本作は、ポスト・クリント・イーストウッドとして充実のキャリアを重ねるベン・アフレックが『アルゴ』以来5年ぶりに監督・主演をつとめただけでなく、脚本も自ら関わる入魂の一作。ベンの長編初監督作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』以来二度目となるデニス・ルヘイン原作で、エドガー賞(MWA賞)最優秀長編賞を受賞した同名小説を基にした極上のクライム作品です。

この度、公開を記念して下町の玉三郎と呼ばれその妖艶な演技と魅力で女性を翻弄し続けている日本のモテ男・梅沢富美男さんが登壇し、映画の魅力を語りました。

映画『夜に生きる』公開直前トークイベント 概要
【日時】5月18日(木)10:30~11:10
【場所】ワーナー・ブラザース試写室(東京都港区西新橋1丁目29 日比谷セントラルビル1F)
【登壇者】梅沢富美男(俳優)66歳
【MC】コトブキツカサ 43歳

会場に集まった大勢の観客と報道陣の前に現れたのは、下町の玉三郎、300年に一人の逸材とも呼ばれる“THE・日本のモテ男”・梅沢富美男さん! 代表曲「夢芝居」の優雅な音楽に乗せて登場すると客席からは、おひねりや花吹雪が舞い大歓迎! 梅沢さんは「紙吹雪とおひねりは関係ないだろ! なんで『夜に生きる』のイベントで登場したのに、「夢芝居」が流れるんだよ!? 床を汚すんじゃないよ!」と登壇早々お叱りの言葉を発しつつも、後々の掃除を気遣う“男の優しさ”を見せました。

本作は禁酒法時代のアメリカを舞台に、自分の哲学を貫き通しギャングとして成り上がる男のサクセスストーリー。監督・脚本・主演を務めるベン・アフレック演じる、主人公・ジョーのトレードマークはダンディズムを感じずにはいられない真っ白なスーツ! 梅沢さんは本イベントの為に白いスーツを新調したと明かします。「役者というのは役になりきらなければいけないんです。ベン・アフレックになりきって衣装を新調したんです。ただこのイベントの話が一週間前に話がきて、急いで見繕ったんです。ネクタイ探すのに3日かかったんだから…」と意外な苦労話を明かし、客席から笑いが巻き起こりました。

本作の感想について問われると「面白くて、久々に興奮したね。強さと弱さが兼ね備わっている男こそ“真の男”なんだよ。強いだけではなく女々しさを持っていないと“男の美学”とは言わない。主人公・ジョーも、いつまでも忘れられない女性がいましたからね。私も女々しいから、そういう女性はいますよ。みなさんもいるでしょ?」と賛同を求める場面も。

“自分自身のルールで人生を生きたい”と考え、それを全うするために破天荒な行動に出るジョー。梅沢さんも自己流で女形を創り上げたという偉大な人物。振り返れば破天荒だったと感じたエピソードを伺うと「漫画家の石ノ森章太郎先生に『お前は女性が好きだろ? 女形を演じるなら好きな女性を見ればいいんだよ!』と言われて、昔、大塚に劇場があり周辺に芸者さん達がたくさんいて、夕方なると支度の為公衆浴場に入浴しに来ていました。夏場の芸者さんは下着をつけていなくて、お風呂からあがり、外に出てくると着物が体にひっついて透けて見えるんです。私は電信柱の横で見ていて“あれが女性の腰の突き出し方なのか”と研究していたら、後ろからトントンと肩を叩かれ、振り返るとお巡りさん(笑)。 職務質問されたので、正直に女形の為に勉強ですと伝えたのに連行されてしまったんです。始末書を書きましたね。でもそうやって、どういう表情をしたら女っぽく見えるのか研究し尽しました。」と破天荒でありながらも、役者としてストイックなエピソードを明かしてくれました。

本作では登場人物達の、様々な親子愛も作品の見どころの一つ。梅沢さんも、父親は梅沢劇団の創設者であり花形役者。母親は娘歌舞伎出身という、芸能一族。普通の家庭とは違うと感じた点を伺うと「15歳の時に役者になると決めて親に伝えたら、親子の関係をやめようと言われました。仕事中は師匠と弟子の関係になろう。でも仕事が終われば親子の関係に戻ろう。と言われた時は強烈だったなぁ」と明かします。また「社会に出たら裏切られる事もあるだろう。ただ稽古だけは絶対裏切る事はないから」と言われたことが人生の教訓であると語りました。
その話を聞いたMCより“300年に一人の逸材”というフレーズは誰が言い出したのかと問われると「自分から言い始めたんですよ。トークも上手い、顔も良い、歌も歌える、芝居も出来る。すごいでしょ?」と自画自賛し、会場は大爆笑の渦に包まれました!

梅沢さんは「梅沢劇団」の座長として演出・主演を務めており、多彩な才能を持つ梅沢さん。レジェンド俳優から見たベン・アフレックの素質について「彼はすごい才能。俳
優目線で作品を作っているから良い作品が作り上げられるし、ワンカットでずっと撮影するのには度胸が必要! この監督だったらどんなことをしても絶対出たいね! 若いのにたい
したもんだ!」とベン・アフレックの類まれなる才能をベタ褒め!

主人公・ジョーは“惚れた女は守り抜く”ダンディズムな姿勢を貫きます。人生の中で“運命を狂わせる女”に出会ったことはありますかと問われると、「佐々木希だね。彼女はいい女、運命を狂わされた。自分のポリシーとして台本を読んで出演を決めることにしているが、佐々木希と共演できると聞いた瞬間、役柄も聞かずに受けました。親子の役で『お父さん!』と抱きつかれる場面があり、絶対3回はNG出そうと思いました。本当に3回出したんだから。」と言い、さすが“人生、夢芝居”というフレーズを持つ男らしいエピソードを言い放ち、会場を沸かせました。

最後に本作の見どころについて問われると「現代社会に通じるメッセージが沢山あります。闇の世界に生き抜くジョーが、3人の女性たちに翻弄される。だけど、男のポ
リシーを貫き通そうと生き抜いていく。そして、男と女というのはこういう事なんだよというのを映画の中で示してくれる。いまの若い人たちにも通じる映画だと思いますので、是非劇場でご覧いただきたいです。これはいい映画だよ!私が言うんだから本当だよ!」と熱く悩める現代日本人に向けてメッセージを贈り、大盛況のうちにイベントが終了しました。

以上