映画『だれかの木琴』常盤貴子・池松壮亮、鏡開きでヒット祈願、こんな幸せな日が来ることを20代の自分に教えたい
常盤貴子、池松壮亮初競演で話題の映画『だれかの木琴』がいよいよ公開初日を迎えました。
映画公開を記念し、本作主演の常盤貴子、池松壮亮、東陽一監督が登壇する初日舞台挨拶を有楽町スバル座にて行いました。
【開催日時】2016年9月10日(土) 11:25〜11:55(初回上映終了後)
【開催場所】有楽町スバル座(千代田区有楽町1−10−1)
【登壇者】常盤貴子(44) 池松壮亮(26) 東陽一監督(81)
9/10(土)に初日を迎え、有楽町スバル座での初回上映にて常盤貴子さん、池松壮亮さん、東陽一監督が舞台挨拶に登壇。初日を迎えた心境を大いに語り合いました。
映画を観終わった直後の観客の拍手の中登場した常盤さんは「今、みなさんはモヤモヤの絶頂期かと思いますが、そのモヤモヤを楽しんでください」、池松さん「いろいろ言い尽してしまいましたが、初日に来ていただいて本当にありがとうございます」、東監督「楽しんでくれたことを信じています」とひと言ずつ挨拶。
常盤さん演じる小夜子と池松さん演じる海斗の、単なるストーカーとその被害者と言い切れない不思議な関係の正体について尋ねられた常盤さんは「現代に潜む孤独なのだと思います。撮影中は思わなかったのですが、取材や宣伝をしていく中でだんだんそう思うようになってきました」と語り、池松さんは「小夜子さんの心がわかってしまった。その満たされなさに何かするでもなく拒否するのも違う。人はこれをストーカーと呼ぶかもしれないけど、意外とまっとうな人なのではないかな」と続けました。
また、演じてみた感想を尋ねられた常盤さんは「異常に見せることはしたくなかった。異常に見せるやり方はいくらでもあるけれど、人間の豊かな想像力の中で見て下されば、皆さんの中で出来上がって行くのではないかなと。東監督の映画にはその余白があります」と語った。
自身の孤独との向き合い方についても尋ねられると、常盤さん「孤独が好き。孤独の状況を楽しむ。部屋を暗くして、最大限に孤独な状況にするのが好きです。誰にも聞こえないところで大泣きしてみたりして、面白いなって」池松さん「僕も一人は平気、一人は大好き。でも誰かと会ったり、喋りたくなったリ、さみしくなったり、満たされてない気持ちにもなったりします。けど孤独という言葉を否定的に使う人が多すぎて、なんかこれでいいのかな?僕はにぎやかな孤独を持っていたい」と明かしました。
今後の俳優・女優としてのスタンスについて聞かれると、常盤さんは「憧れの監督に出会えて、出演できてこんな幸せな日が来ることを20代の自分に教えたい。こんな出会いが先にもあるならまだまだ頑張って生きたい」と今後の女優としての目標を熱く語り、今年9本出演映画がある池松さんは「手ごたえをあんまり感じていないから9本やるんでしょうけど」と冗談めかしながらも「東さんの作品がほんと好きで、東さんと出会って、作品に出演して、一つ夢がかないました」と語り、続けて「東さんの次回作が観たいです」と二人とも東監督作品に出演できた喜びを交えて答えました。
大ヒットを祈願して鏡開きを行おうとすると、嘘をつくのが嫌いという東監督が「スクリーンやお客さんにかからないように、酒樽にはお酒が入っていないんですよ」と突如、秘密を暴露し会場を大いに賑わしました。そしていざ、鏡開きを行おうとすると突然蓋が取れてしまうというハプニングも。そんなにぎやかなムードの中、会場にいるお客さんの大きな掛け声とともに鏡開きを行うと、登壇者一同は満面の笑みを見せました。
最後に「最近、なにかと不倫の話題があったと思うのですけど、テレビとか報道で見るたびに不倫の境界線はどこかを考えることが多いです。人の頭の中に入ることはできないし、その中で何が起こっているか、わからないということはすごく怖い。この映画はそういうことを想像させることができると思います。こういう珍しい映画を多くの人に見てもらいたいです。一度のみならず二度、三度ご覧になって、理解を深めて頂ければと思います」と常盤さんが代表して観客へとメッセージ送り、イベントは終了致しました。