第28回東京国際映画祭が閉幕!“ARIGATO”賞で広瀬すず、さらなる活躍に意欲「一生懸命頑張りたい」
10月22日から10日間にわたり開催された第28回東京国際映画祭を締めくくるクロージングセレモニーが31日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われた。各部門の受賞発表や、映画界への目覚ましい貢献者へ贈る“ARIGATO(ありがとう)賞”の授賞式に樹木希林、広瀬すず、リリー・フランキー、『バケモノの子』の細田守監督、『妖怪ウォッチ』生みの親の日野晃博らが出席した。
「このような賞をわたしに贈ってくださって本当にありがとうございます」と感謝の気持ちを述べた広瀬は「日本の大きな授賞式で賞をもらうのは初めてなので、少し自分の中で気恥ずかしい気持ちもあります。この恩を支えてくださった方に感謝の気持ちを込めて一生懸命頑張りたいと思います」と今後の活躍に意欲をみせた。
一方、長きにわたる映画界の功績を讃えられての受賞に樹木は「昨日、高齢者のための免許証取得の事前の講習会に3時間行ってまいりました」とプライベートな話題で笑いをとり、「年をとるということは大変なことだと思います。にもかかわらず、人様から“ありがとう”などと言ってもらえるとは。いえいえ、こちらこそありがとうございます」と笑顔を浮かべた。
また各部門の受賞発表では、実在した不屈の女性精神科医・ニーゼの愛がこもった革命を描く映画『ニーゼ』が東京グランプリに輝き、主演女優のグロリア・ピレスが最優秀女優賞を受賞した。ホベルト・ベリネール監督は「人生の13年間を捧げた作品。ニーゼは非常に重要な人物であり、大きな革命家なんだ。だが彼女を知っている人は本当に少なく、私は彼女を世界に紹介したい一心で頑張ってきたんだ」とトロフィーを掲げ、喜びを爆発させた。
審査委員長を務めたブライアン・シンガーは「(終えて)ホッとしているよ。やりがいのあるプロセスだったね。審査員の中にはフィルムメーカーが多く、毎日映画を観て衣食住を共にし、仲間意識を持ちながら過ごすことは滅多にないこと。とてもいい経験だったよ」と笑顔をみせた。
■受賞作品一覧
コンペティション部門
東京グランプリ 『ニーゼ』
審査員特別賞 『スリー・オブ・アス』
最優秀監督賞 ムスタファ・カラ監督『カランダールの雪』
最優秀女優賞 グロリア・ピレス『ニーゼ』
最優秀男優賞 ローラン・モラー/ルイス・ホフマン『地雷と少年兵』
最優秀芸術貢献賞『家族の映画』
アジアの未来部門
作品賞 『孤島の葬列』
国際交流基金特別賞 デグナー監督『告別』
日本映画スプラッシュ部門
作品賞 『ケンとカズ』
WOWOW賞『カランダールの雪』
観客賞 『神様の思し召し』
(Report:小宮駿貴)