第28回東京国際映画祭『起終点駅 ターミナル』佐藤浩市、クロージング上映に歓喜「日本映画らしい日本映画を」
第28回東京国際映画祭クロージング作品『起終点駅 ターミナル』の舞台挨拶が31日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、主演の佐藤浩市、本田翼、尾野真千子ら豪華キャストに加え、本作のメガホンをとった篠原哲雄監督が出席した。
『ホテルローヤル』で第149回直木賞を受賞した桜木紫乃氏の短編小説『起終点駅 ターミナル』を映画化した本作。北海道・旭川の地方裁判所判事だった頃、将来をともにしていく女性との苦い体験を引きずる鷲田完治(佐藤浩市)が、誰にも頼ることなく生きてきた孤独な被告人・椎名敦子(本田翼)との出会いを経て人生を再生させていく「“終点駅”はやがて“始発駅”になる」というメッセージが込められた人間ドラマを描く。
本映画祭に過去6回の参加、『雪に願うこと』で最優秀主演男優賞の受賞経験をもつ佐藤は「参加させていただく度に映画祭が華やかになっていく。映画が祭りの中心になって人々が集まり、映画を観て語り合う。これほど嬉しいことはありません」と真摯に語った。
また、本作について「『起終点駅 ターミナル』は日本映画らしい日本映画。原作が短編であるからこそ、持っている本質的な部分を損なわないようにどう肉付けしていくか。監督、共演者とともに楽しみながら作った作品」とコメント。
一方、佐藤との共演に「毎日緊張していた」という本田は「浩市さんの仕事に対する姿勢であったりを目の前で見ることが出来て、本当に充実した撮影でした」と刺激を受けた様子。また、佐藤扮する完治の印象を聞かれ「静かに物事を捉えていて、一つだけ熱中するものが料理で、そんな姿勢がすごく素敵だと思います」と笑顔をみせた。
映画『起終点駅 ターミナル』は11月7日より全国ロードショー
(Report:小宮駿貴)