映画『ブラフマン』7月21日[火] 大ヒット記念イベント、箭内道彦、監督引退宣言!?(2/2)
箭内:パンフレットにも書いてるんですが、TOSHI-LOWと対談している中で、言ってるんですが、実家を訪ねたりそこで、亡くなった場所にカメラを向けたりすることにすごく迷いと葛藤があって、やっぱりそういう感じじゃ映画の仕事はできないなって思ったので、引退します。
西村:本当にこれが箭内道彦クリエイティブディレクターの最初で最後の映画になってしまうのかって言う。
箭内:ほかまだ色々やってみたいことあるしね。小説書いたりとか。
西村:映画じゃないジャンルでね。
箭内:出ますかね、ニュース「又吉に挑戦状!」みたいな(笑)
西村:や、でも映画『ブラフマン』最初に見たときにすごく、エピソードがいいなと、すごく脚本化されてるなと思いました。これは箭内さんが脚本化したものを実写化したような印象がありました。
箭内:ドキュメンタリーのようでドキュメンタリーじゃないですよね。個人的な思いと視点で作り上げてるところがありますから。いろんな意見頂いて面白いですよ。こんなに人に褒められたことないってくらい褒められますし、反対意見もありますよ。「自分でも撮れる」って意見もいただいたり、「眠くてしょうがなかった」とか。いろんな意見があることがおもしろいですね。自分の中では、これだけインタビューが8割という作品は世界的に類を見たいと思う。それに付き合ってくださった、それを許してくれた製作委員会、それを長いあいだ一緒に見て笑ったり、泣いたりしてくださる皆さんにありがたいと思う。BRAHMANいいですよね?好きになったでしょ?西村さん。
西村:気持ち悪いですけど、そうですね(笑)好きですよ。
BRAHMAN今年で20周年です。8月9日に下北沢SHELTERで初ライブをやって。それで、今回この大事な年に箭内さんに映画を撮っていただいて、これからBRAHMANどんなバンドになるのか、とかあの4人がどんな風になるのかって期待するところはありますか?
箭内:特に何もないですね。映画の中で赤いTシャツ着てたTOSHI-LOWの息子がね、おじいちゃんになってもずっとずっと続けて欲しいって、おじいちゃんとは言ってないけどね。ずっとずっと続けるだろうし、続けるためには、4人がずっと元気でいなきゃいけないから体に気をつけて長らえてほしいなと思います。
西村:僕映画では泣かなかったんですけど、パンフレット読んだら涙が止まらなくて。映画を見て、パンフレットを読んで、「其限 〜sorekiri〜」のCDを聞いて、なぜかもう一回映画『ブラフマン』を見たくなるっていうこのループを箭内道彦さんが作ってたんだと思ってびっくりしました。
箭内:だから例えば10万人動員だとしてもね、10万人じゃなくて2万人が5回来たみたいな映画ですよ。AKBに近いものがある。
西村:いや、2度3度楽しめる映画ですよ。今後また見る方に楽しむポイントありますか?
箭内:時々ね画面の上の方にモヘモヘが入ってるんですよ。僕が撮ってるカメラのマイクのフカフカが付いてるのが垂れ下がってきて、それ見つかるようになったらかなり(笑)
西村:それは見る価値ありますね(笑)
箭内:あとあれじゃないですか、牛丼。
西村:でも、あれたべたくなっちゃうんですよ。キムチ牛丼卵乗せ。
箭内:僕今日の昼もそうでしたもん。すき家で頼むとちょうど500円なんですよ。TOSHI-LOWのは大盛りですね。
西村:僕も食べたんですけど、ミニにしてみたんですよ。そしたら卵がほんとに溢れすぎちゃって。
箭内:ミニと並と大盛りだと卵の量は変わらないからねそこ比率が変わっちゃうんですよね。
西村:キムチ牛丼と、カツ丼とのり弁とかあるじゃないですか(本編中に)。食事にフォーカスされたのは狙いだったんですか?
箭内:僕は別にグルメ映画を撮ろうとしたわけじゃないですけど、命っていうか生きる源として食を扱いたかったんです。あと、奥さんが作るお弁当とかTOSHI-LOWが作るお弁当とか。生きるって事もそうだし、あと思いがパッケージされてるものじゃないですか。マッキン(MAKOTO)の奥さんの作ったお弁当とか、TOSHI-LOWが息子に作ったいちごの入ったお弁当とかは。すごく、実は大事な要素でしたね。本当はKOHKIがオリジンののり弁食べてるシーンを何回も撮ったんですけど、残念ながら2時間超えちゃうのでカットしました。
西村:メンバーもお客さんのツイートを楽しんで見てて。みんなこんなに食いついてくるんだ、とかもっとああ言えばよかったとか言ってました。
箭内:僕メンバーの感想聞いてないんですよ。TOSHI-LOWはちょっと話したけど。
あと、一個だけ取れなかったのがRONZIの実家なんですよ。松本の電気屋なんですけど、町の。BRAHMANのポスターぎっしり貼ってるの(笑)ホントは時間があればそこロケに行きたかったんですけど、そこだけ無念でしたね。ロンちゃん(RONZI)だけ肉親が登場しないんですよね(笑)
西村:最後までそこはね、RONZIのお父さんお母さんを出すのか、すっごい仲いい友達を出すのか、でもそいつも別にいいかなーって本人も言ってて(笑)
箭内:お父さんもすごく出たかったみたい。
−お客様に最後に一言
箭内:ここから一番近いすき家は?多分行きたくなっちゃうから。キムチ牛丼大盛りで、卵、で、卵ちょっとこぼして(笑)ロンちゃんが予告編でも「一番好きな食べ物はカツ丼です」って、みんなラーメンじゃなかったのかよ!って突っ込んでて。ラーメンは3番目って言ってましたね。カツ丼がとにかく好きなんだと。ラーメンはお店によってすごくレベルの差がある。カツ丼は完全に安定しているとこが好きだって。カツ丼のまずい店はないって。なので、生卵が苦手な方は今日カツ丼で。
西村:近所でオリジン弁当もあるかもしれないので(笑)
箭内:今日何度も来てくださってる方も、初めての方も、来て失敗したな(笑)って思ってる方もいらっしゃると思いますが、ほんとにこんなにヒットするとは思いませんでした。
西村:まだまだ全国各地へ広がっていくので、東京でも続くので。
箭内:今年は色々儲ける年でしょ?トイズも。ミスチルの利益とか、でんぱ組とか全部食いつぶしてきたんでしょ。それがやっとでしょ?
西村:箭内さんと打ち合わせするときにいっつもここから入るんですよ。じゃ、いいじゃんBRAHMAN設けなくてもって(笑)
箭内:でもベストアルバムも出るし、ライブも色々あるし。
西村:映画でもありましたけど、なかなか出せないじゃないですか。出せ出せとは言うけど、なかなか曲作るのに時間かかるので。17年やってオリジナルアルバム5枚しか出してないんですよ。お前なにやってんだって(笑)言われることもあるんですけど。
箭内:そんなBRAHMANも刈り取りの年だってことですね。収穫祭(笑)2015!
西村:20周年は自分らで祝うってことじゃないんで、映画も一言もなんにも言わなかったし、もう箭内道彦監督に完成するまで何も言わない。完成しても何も言わない。
箭内:でも、この前KOHKIにラジオに来てもらって、ベストアルバムのタイトル言えなかったもん(笑)多分読めないタイトルいっぱいあるんじゃない?そこがいいですよね。いい四人だと思う。
西村:周りの人で祝ってあげる20周年ですね。
箭内:僕、もうこれ寿ビデオだと思ってますもん。