<舞台挨拶>

MC:一言ずつご挨拶をお願いいたします。

中井貴一:寒波到来の折、足をお運びいただきありがとうございました。
出演者がガタガタ言うのもね・・・観りゃわかるし(笑)
この映画は野球映画ではないんです。人と人との繋がりを描いた映画だと思います。
この2時間、寒さを忘れていただければ幸いです。

波瑠:全国公開より一足早く、皆さんに観ていただけてうれしいです。
楽しんでいってください。

工藤阿須加:この映画はいろんな想いがつまっています。それを感じていただけたらうれしいです。

柳葉敏郎:中年男子が青春を謳歌しています。
(会場を見渡して)みなさんにもその気持ちがわかっていただけると思います!

大森監督:長い間、いろんな人に支えられ、いろんな人とつながって一本の映画ができました。
みなさんに観ていただけることが楽しみで、こんなにうれしいと思った映画はないです。
親子で観ていただいて、そのつながりがより一層強くなってくれることを願っています。

MC:みなさんそれぞれ演じられた役で似ているところはありますか?

中井:これから観ていただくのにあまりお話したくないです(笑)
この映画は娯楽映画です。最近、娯楽映画が少なくなっていますが、荷物を下ろして、
気軽に映画館に行って清々しい涙を流していただけるはずです。
ごく当たり前に生きて、悩みを持ってる人が出てくるので、誰もが共通する部分があると思います。

波瑠:美枝の熱意から始まる映画なので、その熱意といいますか、しぶとさ・しつこさのようなものは
私にもあるのかなと思います。

工藤:坂町のまっすぐなところは似ているのかなと思います。

柳葉:高校野球のエースということはスターです!すみません!(笑)

MC:今日は親子試写ということで、「父」との印象に残っている思い出など、
お聞かせください。

中井:2歳半で亡くなったので、思い出はないですね。
親父がいなかったから俳優をやってるというのはありますね。
俳優をやりながら、父と話している感じです。
今がいちばん父との思い出を作っているんじゃないでしょうか。

波瑠:父とは仲いいです。この仕事は11年目なんですけど、最初のオーディションの日、
実は家族旅行に重なって、せっかくだから「旅行を優先しよう」と家族と話していたら
父だけが「オーディションに行っておいで」と言ってくれて、今があるんです。
感謝の気持ちでいっぱいです。

工藤:父とキャッチボールを初めてしたのが高校2年生のときで、
自主トレについていったら、グローブを渡されて、向こう側に立てと言われて
本気で投げられました(笑)生まれて初めてのキャッチボールがこれでいいのかと(笑)
こうしてできるのも父のお蔭でもあると思うので感謝しています。

柳葉:父親になって改めて親の気持ちがわかるようになって、生意気言えないんですけど
子どもたちは俺たちの背中を見ているな」と実感しました。
波瑠ちゃんや工藤くんが「親に感謝している」という話をされていましたけど、
いづれそう言われるようになりたいです。

大森:裕福ではない家庭で育ったので、父母も懸命に働いていて、一人息子の自分に期待もせず
好き勝手にさせてもらったのは感謝しています。そこは自分の子どもにも継いでいきたいですね。

MC:中井さんと柳葉さんはほぼ同級生で、がっつり仕事するのは初めてだとお聞きしましたが・・・
いかがですか?

中井:同じ時代を生きてきたから楽なんですよね。同じものを経験してきたから、
ナチュラルな気持ちでその場に立たせてもらえました。

柳葉:話す必要がない。こう演じたいとやるとすぐ反応してくれる。お互いの気持ちを
役を通して感じられる気持ちいい時間を過ごさせてもらえました。

中井:心のアドリブというのがあるんですよ。お互いの心がどう感じているか、
役者として大切なんです。そこがナチュラルで行けるのが同世代なのかなと。

MC:公式Facebookで一般の方から質問を募集しまして、たくさんの質問が寄せられました。
ひとつだけ厳選して質問させていただきます!若い女性の方からだと思うんですが、
「『まだ若いからこれからだよ』と言われるのですが、私には夢がなく『これからだよ』と言われても
『はぁ〜』という感じになります。どうしたら素敵な夢を持てるでしょうか?」

中井:夢は結婚相手と同じ。探すものではなく出会うもの。ふとした瞬間に出てくるものだと思うんですよね。
人のことなんで勝手に探せよって感じなんですが、一生懸命探すのではなく出会いを待ちなさいってことですかね。

柳葉:同意見です。それだけじゃダメ?
夢を持った人とお付き合いしていっしょに時間を過ごしてみたらいいんじゃないかな(笑)

中井:それ、いいね。男を見つけろと!いづれその人が自分の夢になればいいよね!

MC:最後に皆さんを代表して中井さんよりメッセージをいただけますでしょうか。

中井:ごく当たり前に社会に転がっていて、悩んだり喜んだりする映画です。
お帰りの際に親子でお茶やご飯に行くときに、作品について話してくれたら幸せです。