石川県の奥能登を舞台にした映画『さいはてにて〜やさしい香りと待ちながら』でW主演を務める女優の永作博美と佐々木希が10月24日(金)、ホテル椿山荘東京で行われた「第7回 いしかわ県人祭in東京」にゲスト出演した。

同作は、日本の最果ての地・石川県の奥能登で焙煎珈琲店を開いた岬(永作博美)と、その地に住むシングルマザーの絵里子(佐々木希)との交流を台湾出身の女性監督・姜秀瓊(チアン ショウチョン)が描き出すヒューマンドラマ。物語が石川県珠洲市の木ノ浦海岸を舞台にしていることから、首都圏在住の石川県出身者やゆかりの人々が親睦を深める目的で行われた「第7回いしかわ県人祭in東京」に招待された。

石川県珠洲市での撮影を振り返って永作は「石川県珠洲市の空気、海の音、綺麗な中で気持ち良く撮影させていただきました。去年の今頃に撮影をしていて、とても寒かった印象がありますが、空気が素晴らしくて海をずっと眺めていても飽きなかった」と都心を離れての地方ロケを満喫した様子。役柄へ込めた思いを聞かれると「初めて会った女性が、どうやって心を通わせ、どうやって心の繋がりを紡いでいくのか。大切な要素なので、丁寧に作らせていただきましたね」と熱演を振り返った。

一方、シングルマザーという難しい役どころに初挑戦した佐々木は「どんな心境なのか悩んだけれど、監督や皆さんと話し合いながら、お芝居しました」と新境地に自信を覗かせ「絵里子は弱い人間で荒々しい母親といいますか、気の強い女性。そんな中でも繊細な心が出せるように頑張りました」と役どころを深く分析。撮影の空き時間には「焼き物のお皿を作ったり、石鹸を作ったり。珠洲市で取れたお魚も沢山食べた」そうで、一石二鳥に声を弾ませていた。

女性の生き方を描いた作品であることから「男性が女性をこの映画を観に誘うにはどんな言葉がいいか」と聞かれると「優しい気持ちになってみませんか?と誘ってください」(永作)、「この映画を観ると旅行をした気分になれるので、私だったら『素晴らしい景色を見に行きませんか?』と言われたら飛んでいくと思う」(佐々木)と答え、会場に集まった男性陣をソワソワさせていた。

またイベント中には石川県の郷土玩具“加賀八幡起上り”をモチーフにした、石川県北陸新幹線開業PRマスコットキャラクター「ひゃくまんさん」が登場。いわゆる“ゆるキャラ”だが、金沢箔を全身に施し、髭は輪島塗、デザインされている加賀友禅柄の菊やぼたんの色彩には赤・黄・緑・紺青(こんじょう)・紫の九谷五彩を使用。全国に誇る石川の伝統工芸の技術が取り入れられている。

神々しいファーストインパクトに永作は「初めて見た類のキャラクターですね」とタジタジだが「さすが『ひゃくまんさん』だけあって、煌びやかで素敵。ご苦労様です」とニッコリ。佐々木は「可愛いですね〜」とツボにハマったようで「マロ眉も金ぴか。お髭も最近はやっているので、ちょうどいいかも」と全国的ブレイクを予感していた。