世界43カ国で興行ランキングNo.1を獲得し、全米週末興行ランキング3週連続第1位を記録。すでに全世界で600億円を突破する興行成績を収めた、サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー主演で贈るこの冬最大の話題作。アカデミー賞最有力候補の呼び声高いスペース・サスペンス・エンターテイメント超大作『ゼロ・グラビティ』が、来週12月13日(金)3D/2D同時公開を迎えます。

 そして公開に先駆け、12月4日(水)都内にて来日記者会見を実施いたしました。地球の上空60万メートルに広がる生存率0%の宇宙の無重力空間=ゼロ・グラビティを舞台に、ひとりの女性宇宙飛行士の壮絶な運命を熱演。本作で2度目のアカデミー賞主演女優賞に期待がかかるサンドラ・ブロックの7年ぶりの来日とあって、約200人の報道陣が詰めかけ、開始前から異様な熱気に包まれた会場。ステージに、主演サンドラ・ブロック、『天国の口、終わりの楽園。』でアカデミー賞にノミネートを果たし、大ヒット作『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』を手掛けた鬼才アルフォンソ・キュアロン監督、『ハリー・ポッター』全シリーズを大ヒットへと導き、本作の製作を務めたデイビッド・ヘイマンの3名が登壇すると、集まったマスコミからは割れんばかりの拍手が贈られ、スチールのシャッターが一斉にたかれました。

感動の人間ドラマに世界中の賞賛を受け、満を持しての公開となる日本。東日本大震災では最初に義援金を寄付したハリウッドスターの一人でもあるブロックは本作について「本当に愛しているこの作品で、日本に戻って来られてとてもうれしい。人々が忍耐強く困難に立ち向かっていく美しい姿が、世界中のたくさんの人々に伝わっている。」と語り、日本人でも共感してもらえる作品であるとアピール。そして、アカデミー賞についての質問に「ありえないかな(笑)。この作品で一生に一度と言えるような素晴らしい体験をさせてもらえたわ。このチャンスを与えられたというだけで、私にとっては賞をもらったのと同じことだもの。」と謙虚な態度。
 また多くのマスコミ、一般客、そして日米の映画監督でさえ、無重力の感覚から、酸素なしの息苦しさまで感じさせる史上最高の“宇宙体験”に、「どう撮っているのか、分からなかった。」「宇宙でロケ撮影したとしか考えられない。」など多くの驚きの声が挙がっている本作。ブロックは、「撮影中は孤独でした。ここにいるクレイジーな天才二人がそうさせたのよ(笑)。本当に宇宙にいるかのように感じられる空間を発明したおかげで、撮影中は本当に孤立していたわ。」撮影中の苦労を振り返り、キュアロン監督は「サンドラの素晴らしい演技を台無しにしないためにも、映像のクオリティにこだわった。使用した最新のテクノロジーは、主人公のエモーショナルな旅を描くため、真に迫った演技を見せるためなんだ。“逆境”“不幸”というテーマを“希望”へ転嫁するために、視覚的メタファーも使っているんだ。」と力説。映像だけでなく、感動の人間ドラマこそが描きたかったテーマであることを明かしてくれました。オスカー大本命としてマスコミからの熱い注目を集める本作への質問に、一つ一つ真摯に答えてくれた白熱の45分間の会見となりました。

●サンドラ・ブロック(主演:ライアン・ストーン博士役)
Q.はじめの挨拶
 人々が忍耐強く困難に立ち向かっていく美しい姿が、世界中のたくさんの人々に伝わっている。本当に愛しているこの作品で、日本に戻って来られてとてもうれしい。今日は、日本に着いたばかりで寝ていないから、皆さんがわたしの顔を見ないでドレスを見るように赤にしたの(笑)。
Q.主人公は、90分間孤独と戦い続けますが、ご自身も撮影中は孤独な挑戦だったのでは?
 撮影中は孤独でした。ここにいるクレイジーな天才二人(監督、プロデューサー)がそうさせたのよ(笑)。本当に宇宙にいるかのように感じられる空間を発明したおかげで、撮影中は本当に孤立していたわ。普段、コメディをやるときも私は全身を使って表現するけど、そうした全てができないの(苦笑)! 表情が制約を受ける、マシンのなかで動けない。現場ではフラストレーションが溜まったわ。私は、実際に登場人物の感情を感じ、全てが本当に起きていることとして実感しなくては演じられないタイプ。そんな中で「さぁ、いい顔が撮れたでしょ!」と思ったら、監督から無線で「サンディ…もう1回いいかな?」なんて来たりするの。でも、この映画を作る上でそれは完璧なプロセスだったと思うわ。
Q.2度目のアカデミー賞主演女優賞に期待がかかりますが、今のお気持ちは?
 ありえないかな(笑)。この作品で一生に一度と言えるような素晴らしい体験をさせてもらえたわ。このチャンスを与えられたというだけで、私にとっては賞をもらったのと同じことだもの。
Q.長年友人関係にもある、ジョージ・クルーニーの初共演について
 サイアクだったわ(笑)。ジョージに関して信じているのは全部ウソです。嫌なヤツだし、遅刻ばっかりだし、っていいたいけど、…メディアの前であまり変なこと言うと、ジョージに「君、一体何を言ったんだい?」って怒られそうね。実際は彼が部屋に入ってくるだけで輝いていて、魅力的人なの。あんなに働く人はいない。監督もして、プロデューサーの仕事もこなし、俳優として映画に出演。1週間のうちの7日間24時間休むことなく仕事してる感じで、休んでいるところを見たことがないくらい。常に皆を助け、画のためなら何でもする。本当はこんないいことを言いたくないんだけど(笑)…とても素晴らしい人よ。
Q.作品のメッセージ性について
 非常に深く感動する映画だと思うわ。普通の人には、愛する人、家族がいるもの。それを失い、生きがいを失くした主人公がそれをどうやって乗り越えられるのか、この状況を生き抜く姿は、観客を引きるつけるものがあると思ったわ。

●アルフォンソ・キャロン(監督)
Q.サンドラ・ブロックとの仕事はいかがでしたでしょうか?
 サンドラの素晴らしい演技を台無しにしないためにも、映像のクオリティにこだわった。映画に使用した最新のテクノロジーは、主人公のエモーショナルな旅を描くため、真に迫った演技を見せるためなんだ。“逆境”“不幸”というテーマを“希望”へ転嫁するために、視覚的メタファーも使っている。サンドラとも、これらの感情をどのように描けるか密に話し合った。主人公が抱える悲劇的なバックストーリーは、サンドラのアイデアで脚本に付け足したんだ。

●デイビッド・ヘイマン(製作)
Q.はじめの挨拶
 世界の中でも私の好きな国に、ようやく本作を届けることが出来て嬉しく思います。この作品のでエモーショナルな所に感動してもらえると思う。
Q.本作は世界中で記録的大ヒットを遂げています。なぜ多くの人を惹きつけるのでしょうか?
 キュアロン監督から届いた脚本は、非常に明確でワクワクする内容だった。驚くべきことに、脚本の段階でほぼ完成した映画通りだった。プロデューサーにとっては、才能あふれる監督と仕事することが何よりの特権。キュアロンは現存する監督の中でも最高レベル。映画はやはり監督のメディアなので、偉大な監督と組むことで最高の作品が出来上がるんだ。