巨匠・山田洋次監督の82作目となる最新作『小さいおうち』は、2010年に直木賞を受賞したベストセラー、中島京子さん原作の同名小説を映画化した作品です。
昭和初期、東京郊外に佇む赤い屋根の家に奉公した女中タキが見た、ある“恋愛事件”。その時、タキが封印した“秘密”が、60年の歳月を超えて紐解かれていく本作。
50年以上にわたって、“家族の絆”を描いてきた山田洋次監督が、本作では初めて“家族の秘密”に迫ります。家族の温かさを見つめ続けたその目で、更に深く、人間の心の奥底に分け入り、その隠された裏側までも描きだした、切なくもミステリアスな物語です。

そしてこのたび、本作の完成披露試写会が都内で行われました。
本編完成後にキャスト陣が集結し、作品に関して話をする初めてのは初めてとあって、壇上に、松たか子さん、黒木華さん、吉岡秀隆さん、木村文乃さん、妻夫木聡さん、倍賞千恵子さん、といった錚々たるキャスト陣に加え、山田洋次監督が登場。
山田監督からは、本作を映画化するにあたり、原作から感じた魅力や、本作に込められた想いが語られました。また、豪華キャスト陣からは本作への想いが語られると共に、9年ぶりの山田組作品参加となる松さん、吉岡さん、昨年の「東京家族」から2年連続での参加となる妻夫木さん、今回が初参加となる黒木華さん、木村文乃さん、そして倍賞千恵子さんから、“家族の秘密”が描かれた本作にちなんで、それぞれが知っている山田組の秘密が語られました。
中でも、山田監督とは50年以上に渡ってご一緒されている倍賞さんからは、倍賞さんしか知らないような秘密も語られるなど、作品の魅力と共に、それぞれの秘密が語られた完成披露試写会となりました。

【完成披露試写概要】
■日時 :11月28日(木) 19:00〜19:30
■場所 :丸の内ピカデリー1 (キャパ:802席)
■登壇者:松たか子、黒木華、吉岡秀隆、木村文乃、妻夫木聡、倍賞千恵子
山田洋次監督 (以上7名 敬称略)
■司会者:久保田直子 (テレビ朝日アナウンサー)

【舞台挨拶内容】
MC:
それでは、監督・出演者の皆様からご挨拶を頂きます。
はじめに、山田洋次監督、ご挨拶をお願いいたします。

山田洋次監督:
皆様、こんばんは。
今日は初めての試写会という事で、昨日から不安で心配で眠れなかったりしています。
初めて皆さんに見て頂く時は判決を待つ被告のような気持ちです。
ここでこの作品がどうなるのか決まるような気持ちでいます。
大勢の出演者、スタッフが心を込めて作った、そんな思いが伝わればいいと思っています。

MC:
ありがとうございました。それでは出演者の皆様にご挨拶を頂きます。
まずは昭和初期の“小さいおうち”に住む平井家の奥様・平井時子(ひらい ときこ)役を演じられました松たか子さん、お願いいたします。

松たか子さん:
私もドキドキして眠れなくて、今朝は二度寝してしまったんですけれども。それぐらい高揚する気持ちがあります。
今日は楽しんでもらえたらと思います。

MC:
ありがとうございました。
続きまして、平井家の女中・布宮タキ(ぬのみや たき)役の黒木華さん、お願いいたします。

黒木華さん:
今日はタキちゃんが見ていたもの、奥様との生活を皆さんに見てもらえると思うとドキドキしています。楽しんでいってください。

MC:
ありがとうございました。
続きまして、平井家に出入りするようになる青年・板倉正治(いたくら しょうじ)役の吉岡秀隆さん、お願いいたします。

吉岡秀隆さん:
僕は板倉正治という役に対して自信があまり持てなくて。
皆さんには是非楽しんでいただけたらと思います。

MC:
ありがとうございました。
続きまして平成パートより、晩年のタキのアパートに通う親族の青年・荒井健史(あらい たけし)役の妻夫木聡さん、お願いいたします。

妻夫木聡さん:
昨日はぐっすりと眠ってしまいました(笑)
素晴らしい作品なので、見てもらえたら嬉しいです。
僕が最初に見た時は「素晴らしいですよ」と監督に延々語りかけてしまいました。
是非楽しんでいってください。

MC:
ありがとうございました。続きまして、健史の恋人・ユキ役の木村文乃さん、お願いいたします。

木村文乃さん:
こんなにたくさんの方に集まっていただいて、改めて山田監督の素晴らしさを実感しています。とても素晴らしい作品なので、みなさんの心に残る作品だと思います。
是非楽しんでいただけたらと思います。

MC:
ありがとうございました。
最後に、当時の思い出を自叙伝に綴っていく晩年のタキ役を演じられました、倍賞千恵子さん、お願い致します。

倍賞千恵子さん:
先ほどは元息子が自信がないと言っていましたが、素晴らしい作品です。
毎日緊張しながら仕事をしていました。
見ていただいて、「いいな」と思ったら是非お友達にも伝えてもらえたらと思います。
ごゆっくり楽しんでください。

MC:
ありがとうございました。