旧日本軍の隠し資産「M資金」を題材に、『亡国のイージス』の福井晴敏と阪本順治監督が再びタッグを組んだ話題作。極寒の地ロシアのハバロフスクから、35度を超すタイのカンチャナブリ、そしてニューヨークにある国際連合本部と、4か国で撮影を行ったエコノミック・サスペンス大作『人類資金』が、いよいよ本日より公開となりました。

本日行われた舞台挨拶では、佐藤浩市をはじめ、豪華キャスト陣、そして阪本順治監督、原作者・福井晴敏が華々しく登場!
登壇したキャスト・スタッフ陣が、撮影でのエピソードや、ついに初日を迎えた本作への熱い思いを語るなど、大盛況のイベントとなりました。

■『人類資金』イベント概要
【日程】10月19日(土)
【場所】有楽町マリオン9F 丸の内ピカデリー
【スケジュール】12:00 舞台挨拶スタート
【登壇者】
佐藤浩市、香取慎吾、森山未來、観月ありさ、岸部一徳、オダギリジョー
阪本順治監督、福井晴敏(原作)

【MC】MIC

【舞台挨拶 概要】

<ご挨拶>
●阪本順治監督
今日はようこそおいでくださいました。
昨日の緊張で眠れず、タイのホテルのシャワー室で眩暈がして転倒し、「このまま病院に運ばれたら撮影が止まっちゃうな。無茶なことをしようとしたバチが当たったのかな」と考えながら横たわっていた時のことを思いだしました。そんな自分がすばらしい俳優さんと一緒に今日を迎えられて、今までにないくらい、本当に感動しています。

●佐藤浩市さん
本日はありがとうございました。
何とかこの日を迎えることができて、感無量です。本当に忙しい中、監督、出演者みんながこの映画の完成に向かって疾走していたという、疾走感ある映画になっていたと思います。何を言っても、もう見終わっちゃったんだからしょうがないな、と思いながら…。
今日面白いと思ったみなさんは、ぜひお友達の方々・お知り合いの方々に、この映画を進めてやってください。よろしくお願いします。

●香取慎吾さん
この『人類資金』のお話を阪本監督にいただいたとき、「慎吾に世界を救ってほしい」と言われました。最初はまったく意味がわからなかったんです。
台本を読んでみてもとても難しく、こんなに何度も何度も読み直した台本は初めてじゃないかな、というくらいに読ませていただき、この世界に入れて、この『人類資金』の映画に参加できて、本当にうれしく思っています。
撮影は毎日が緊張で、そうそうたる出演者の先輩のみなさんに囲まれて、緊張の日々の中、がんばってきたあの時が、今日やっと公開されるということで本当にうれしく思っています。この間も舞台挨拶をちょっとしたんですけど、男だらけで…。今日は観月ありささんがいてくれて、本当に華があって、よかったなと思っています。みなさん、『人類資金』いいなあって思ってくれたら、たくさん呟いてください。

●森山未來さん
ヒゲで誰かちょっとよくわからないかもしれないんですが、一応、森山未來です。観終わったお客さんの前に立つのは今日が初めてなので、正直、どういう感想をみなさんがお持ちになったのかなっていうのがすごく気になるところです。一人ひとりに聞いて回りたいくらいの気持ちはあるんですけれど…。みなさんどう思ったか、さまざまだと思うんですが、僕は、「お金って何なのか」「資金って何なのか」「人類とは何なのか」というテーマを感じながら、作品と向き合ってきたつもりです。
最終的に思ったのは、人類こそが資金であるんじゃないかということです。
みなさんがどう思ったのかわからないですけど、ひとつ何か景色が変わった、何か変わったということがあれば、飲みの場でもいいですし、友達でも誰でもいいので、会話をする場を設けてもらえたりしたら、何かが膨らんでいくんじゃないかと思っています。

●観月ありささん
私は本当にこの映画に参加できてとても光栄でした。阪本監督とお仕事をするのも10年ぶりくらいで、本当にこの作品に呼んでいただいただけで感無量です。撮影中は毎日のように緊張して、緊張したままずっと最後まで終わってしまったというような現場でした。
女子一人、紅一点で、華を添えられた…のではないかな、と、みなさんがどう思ってくれているかはわかりませんが(笑)少しでも華を添えられてよかったなと思います。
見てくださった皆さんが、面白いと思ってくれて、いろんなことを感じて、この映画を周りの方たちに伝えていってくれたらうれしいなと思います。

●オダギリジョーさん
気付いていただけたかもしれないんですけど、ちょっとだけ出てました(笑)
簡単に扱うことのできないような、ちょっと触るのが怖いようなテーマを、スタッフもキャストも本当に一生懸命、気合で大切に作り上げた作品なので、是非みなさんの手を借りながら、育っていけば嬉しいなと思っています。

●岸部一徳さん
パッとここに出たときに、みなさんの反応がどうだったのかな、と思いましたけれど…私の勘では、相当面白かったという風に思ってくださってるんじゃないかと感じます。
歴史の裏側・本当の真実というものに、この作品が少しでも近づいていたり、かすめていたら…という可能性を感じながらこの作品に参加しました。みなさんがどういう感想をお持ちかわかりませんけれど、そういうところを少し考えていただけたのかな、と思います。

●福井晴敏さん
今回の作品ほど、受け取られ方が全く予想がつかない作品というのも初めてです。初日の第一回目に来て下さる方々は、きっと優しい方々だなので…でも、どうでしたか?面白かったですか?そうは言っても、正直ちょっと難しかったと思われた方もいらっしゃいますか?
ですよね。
この映画はね、もう一回観るとすごくよくわかります!
さらによくわかる為には原作の小説もありまして…。
こちら、この裏手の書店でも入荷するように頼んでおきましたから、この映画を観て、何か感じるところがあったら、是非、手にとっていただければと思います。

<公開初日を迎えて>
●阪本順治監督
長年思い続けてきた作品です。人類はあっても資金はなくて、7年前に腰を上げてこれだけ時間がかかったんですが…でも今で良かったなと思います。今いちばんホットな話題は、経済であったり、景気であったり、オリンピックも決まったり、アベノミクスもあったり…。
そういう中でこの映画を公開できるっていうのは、時間はかかったけれど一番いいタイミングだったなと思います。

●佐藤浩市さま
申し訳ないんですが、今日を迎えて頭の中が真っ白になっちゃいまして、気の利いたコメントはできないと思います(笑)
この映画を観終わったお客さんの顔を見るというのは今日が最初なんですが、その為に我々はやってきたわけです。最初に台本をいただいて「
これをやるんだな」って思ったとき、クランクインした初日、クランクアップしたとき、映画が完成したとき、そして最後にこうやってお客様に見てもらえるとき。そのために我々はこの仕事をやってるんで、もう何も言えません。どうもありがとうございます。