映画『人類資金』佐藤浩市 森山未來 仲代達矢 阪本順治監督 福井晴敏(原作)登壇 完成報告会見(1/2)
このたび、10月19日より公開いたします映画『人類資金』の完成報告会見を開催いたしました。
本作は、旧日本軍の隠し資産「M資金」を題材に、『亡国のイージス』の福井晴敏と阪本順治監督が再び共働した作品で、極寒の地ロシアのハバロフスクから、35度を超すタイのカンチャナブリ、そしてニューヨークにある国際連合本部と、4か国で撮影を行ったエコノミック・サスペンス大作です!
佐藤浩市、森山未來、仲代達矢ら錚々たるキャスト陣と、主演の佐藤浩市とは10作目のタッグとなる阪本順治監督、原作者の福井晴敏が登壇し会見を行った後、フォトセッションでは、映画の中でも真舟(佐藤浩市さん)が報酬として手に入れた50億円分の札束のレプリカが登場するなど、豪華な記者会見となりました。
<記者会見概要>
【日程】8月27日(火)13:00〜
【場所】シャングリ・ラ ホテル東京 シャングリ・ラ ボールルーム
(千代田区丸の内1-8-3丸の内トラストタワー本館27階)
【登壇者】
佐藤浩市 森山未來 仲代達矢 / 阪本順治監督 福井晴敏(原作者)
<ご挨拶>
●MC:
まずは、原作者であり、監督と共に映画の脚本も担当いたしました、
福井晴敏さん、ご挨拶をお願い致します。
●福井晴敏さん:
本日はありがとうございます。
今回の企画は、よく今日という日が迎えられたと思うくらい、
成立させるのが大変でした。今の邦画の状況の中で、間違いなく売れるという
感じではなく、骨太でごつい感じなので、当初は受け入れられませんでした。
この映画も経済を題材にしてるので、今放送している「半沢直樹」が、
あと1年放送が早ければ、もっと進めやすかったとも思いました(笑)。
また、この作品では、「今の資本主義の在り方は今のままでいいのか?」というような所にまで切り込んでいってます。
今ちょうど「半沢直樹」で経済の追い風が吹いているので、この映画も大ヒットさせて、倍返しできればと思っています(笑)。
よろしくお願いいたします。
●MC:
M資金の謎を追ううちに、事件に巻き込まれていく主人公、真舟雄一を演じました佐藤浩市さん、お願い致します。
●佐藤浩市さん:
M資金を題材にして、こういう風な作品になるとは思いませんでした。
骨太なエンタテインメントになってると思いますので、よろしくお願いいたします。
●MC:
続いて、謎の人物、Mの腹心であり、真舟と行動を共にする石優樹役の森山未來さん、ご挨拶をお願い致します。
●森山未來さん:
本当に壮大なストーリーが展開されるのですが、お客さんの心に響くのか、それとも夢物語にされてしまうのか興味があり、楽しみです。
去年の5月くらいから撮影が始まったんですが、阪本監督とプロデューサーの椎井さんに引っ張られて、スタッフ・キャストを巻き込んで、そうして僕も巻き込まれて、2人の熱によってここまで走り切れたことを嬉しく思っています。
この熱が映画を観てくれるお客さんにも届いて、楽しんでいただけたら嬉しく思います。
●MC:
M資金を管理運用する日本の財団の理事長、投資顧問会社「イーキャップ・インベストメント」代表、笹倉暢彦を演じた仲代達矢さん、ご挨拶をお願い致します。
●仲代達矢さん:
若い頃から、M資金という単語はよく耳にしていました。
ただ、何なのかはよく分からず、随分と詐欺などで被害を被った方がいるというのは聞いていましたが、今回この作品でM資金が何なのかが、はっきり分かりました。是非多くの皆さんにご覧いただきたいと思います。
●MC:
最後に、阪本順治監督、ご挨拶をお願い致します。
●阪本順治監督:
この映画を着想したのは33年前、高野孟さんの「M資金 知られざる地下金融の世界」という本を手にとってた時、当時僕は、美術の助手だったんですが、いつか監督になった折には、こういう題材にチャンレンジしたいと思い続けて、今日を迎えました。そうして、2006年に原作を福井さんにお願いして、それからしばらく“人類”はあったけど、“資金”がなくて7年かかりました(笑)。
でも、逆に、このタイミングでこの映画を発表できてとても良かったと思います。
汚染水が垂れ流されているのに、外国にトップセールスをかけている日本。
この国の見えないルールは、これでいいのだろうか?
そんな疑問もテーマに含んでいます。
もしかしたら反感を買うかもしれませんが、今回は観客に向けて、にとどまらず、日本の方々に向けて作りました。僕らがこのような企画に手をつけなければ、一生誰も作れないだろうという自信もあります。
皆さん、どうぞ応援して下さい。よろしくお願いたします。
●MC:
ありがとうございました。ここで皆さまに発表がございます。
本作『人類資金』が9月7日より開催されます、第11回アジア・太平洋諸国ウラジオストック国際映画祭のスペシャル・イベントに出品されることが決定いたしました。
撮影地でもありますロシアの、ウラジオストックがワールドプレミア上映となります。上映は9月8日。阪本監督、椎井友紀子プロデューサーが出席をする予定です。阪本監督、知らせの受けてのお気持ちを頂けますか?
●阪本順治監督:
アジア・太平洋諸国ウラジオストック国際映画祭からお招きいただいたのは今回が2回目になります。ハバロフスクの撮影では、この映画祭にも関係しているフィルムコミッションの方々の力がなかったら、出来なかったと思いますので、改めて皆さんにお礼を言わなければと思っています。
このM資金という話がどう受け取られるかは不安ですが、どの国にもこういった話があると思いますので、うまく伝えられればと思います。
●MC:
佐藤さん、ロシアでのロケの想い出など教えて下さい。
●佐藤浩市さん:
ロシアのハバロフスクでの撮影は、もちろん寒いのは当たり前なのですが、僕の中のロジックとして、北の寒い地方の方々はシャイで勤勉だというのがあります。
もしかしたら、このロジックは偏ってるかもしれませんが、実際に、ロシアのスタッフの方々はとても協力的で、様々な撮影方法などにも貪欲に吸収しようと取り組んでくれました。この場を借りてお礼を…言えないですが、言いたいくらいですね(笑)。