映画『映画 妖怪人間ベム』妖怪教師ベラ現る!! はやく大人になりた〜い!小学生250人に課外授業
2011年10月クールに日本テレビ系列「土曜ドラマ」(21:00〜)枠で放送され、平均視聴率15.6%、最高視聴率18.9%を記録した超人気ドラマ『妖怪人間ベム』。1968年に放送され、子供から大人まで幅広い層の人々の心を釘付けにして日本中にブーム巻き起こしたアニメーションをベースに、その世界観を現代的に再構築し直して、TVドラマ版『妖怪人間ベム』は誕生しました。そんな大ヒットドラマが、ベム(亀梨和也)、ベラ(杏)、ベロ(鈴木福)をはじめ、オリジナルキャラクターの出演陣はそのままに、CGやアクションなどをさらにスケールアップさせ、映画となって帰ってきます!
そんな「映画 妖怪人間ベム」のベラを演じる杏さんが、12月8日(土)、自身の母校・青山学院初等部にて、小学校5、6年生250人に向け、課外授業の一環としてトークイベントを行いました。濃紺のローブを纏い、怪しい色の長い爪にはムチではなくマイクを持ち、妖怪人間ベラ姿で現れた杏さんを前に、子供たちは大熱狂! 杏さんは、厳しさと優しさを兼ね備えたベラのキャラクターになりきって、将来何になりたいか迷う子供たちに必要なことや、昔、人間の「杏」として青山学院初等部に在学していた頃の思い出などを語り、さらに12月15日(土)公開の「映画 妖怪人間ベム」についてもしっかりとPRしました。杏さんの恩師より、「遠足でレジャーシートをマントのようにかぶって、広い芝生を走り回っていた」という思い出話を披露されると「妖怪になる原因はそこにあったんですね…」と返すなど、ユーモアに溢れた笑いの絶えないトークショーとなりました。生徒からは「女優になるには?」「仕事で楽しかったこと、つらかったことは?」「歴史好きになったきっかけは?」「好きな食べ物は?」といったものから「杏さんにとっての自主自立とは?」といった難しいものまで、次から次へと質問が飛び出しました。それらの質問に対してひとつひとつ丁寧に、彼女らしいはっきりとした答えを滞ることなく伝える杏さんは、ベラとしてだけでなく、社会で活躍する頼もしい先輩としての顔ものぞかせていました。
◆ベラの授業概要
「みんなあたしのこと知ってるかい? あたしはベラってんだけど、まぁ、どこにでもいる妖怪人間さ。今日は変身しないから安心していいよ。それであたしがどうしてここにいるかっていうと、あんたらが将来について考えたくてどうにかしてくれっていうからここに来たってわけさ。12月15日に『映画 妖怪人間ベム』を公開するから、映画の宣伝だと思われるかもしれないけど、一番はあんたらの将来のためなんだ。まぁ12月15日公開だけど…、それを言いに来たってわけじゃないんだ。
みんななりたいもの見つかったかい? 見つかってない子もそれはそれでいいと思うんだ。あんたらまだ子供だからね。でもそのまんまでいいかって言ったら、そうじゃない。あたしらは見てきたよ。人間があっという間に歳をとっていくのを。あんたらまだ自分が子供だと思ってるけど、気が付いたら20歳、50歳、70歳…。帰ったらまわりの大人に聞いてごらん。『あなたは今、気が付いたら今のあなたですか?』って。あんたたちだって気が付いたら今の年齢になってる。大人になったって気が付く前に、今日一日一日を重ねていけば、それなりに楽しい未来が待っていると思うんだ。だけど、それまでに何をして過ごしていいか分からない日もあるかもしれない。そんな時にちょっとしたおまじないをベラから教えてやろうと思って今日は来たんだ。そのおまじないっていうのは『これでいい、より、これがいい』。つまり『選ぶ』ことなんだ。あんたらには選ぶ権利があり、自由がある。選ぶにはお金が必要かって思うかもしれないが、そうでもない。今私はこの段を右足から登ってきた… ような気がする。どっちの足で段を登ろうか、どの本読もうかとか、何を食べようかとかそんなことでもいい。大切なのはその時々に『これがいい!』って選ぶこと。『これでいい』って選んで失敗したら、何かのせいにしちまいたくなるだろう? それは格好悪いよ。小さいことでも『これがいい』という選択を重ねた人たちは、大人になって大きな選択をせまられた時、同じように選ぶことができるんじゃないのかな、てわけさ。もうひとつ付け加えるとすれば『なんでこれがいいのか』という理由を考えてみよう。何故それを好きになったか、考えていくと毎日新しい発見があるはずだ。あんたら日記ってものを書いてんだろ? 日記ってのはそういったものを書き留めるためにあると思うんだ。今あんたらが考えていること、子供の頃考えていたことって、実は大人になるとすっかり忘れちまう。今書き残しておかなければ、それはなかったことと同じになっちまうかもしれない。今書き留めたことは、きっと大人になってから宝物になると思うよ。あ、今日ベラに会ったってこと、気が向いたら日記に書いといてくれないかい? 誰かの記憶に残ることが、あたしら妖怪人間にとっては一番の宝物なんだ。」
◆授業を終えて杏さんから生徒へのメッセージ
恐れ多くも先生のような形で授業をやらせてもらえるというのはなかなか無い経験で、ドキドキしていたのですが、やはりこうして初等部のみんなと会うことができて嬉しいです。根っこの部分はみんな変わらないんだな、と思い安心しました。今日はこうして先生と生徒という立場で交流していますが、社会に出たら年齢の差のある人はたくさんいるから、この中のみんなと将来お仕事することも、もしかしたらあると思う。それをすごく楽しみにしています。これからみんながどんな一日一日を過ごして、選んで、大人になっていくのか、私も影ながら応援していきたいと思います。