公開13週目に突入も業界騒然の“ゾンビ興行”で活況つづく『桐島、部活やめるってよ』が『サニー 永遠の仲間たち』と吉田大八監督&佐藤貴博プロデューサー登壇で2012年の邦・洋「口コミ映画No.1対決」!?

奇跡のロングランヒットで業界を驚かせる『桐島、部活やめるってよ』。
『サニー 永遠の仲間たち』との口コミNo.1対決トークは、なんと満員立ち見札止め!
吉田監督、佐藤プロデューサー×「おっサニー軍団」でまだまだ映画を語りたい!!

8月11日の公開以来、奇跡のロングランを続ける映画『桐島、部活やめるってよ』。
ツイッターを中心としたSNSでの口コミが異例の盛り上がりを見せ、公開当初の予想をはるかに上回る右肩あがり興行で現在興収は約2.6億に。“常識外れの成功”“ゾンビさながらの復活劇”と朝日新聞に取り上げられるほどの奇跡的なヒットとなりました。

そして公開13週目にしてなお全国で盛況が続くなか、先週末11/3(土・祝)には、『桐島、部活やめるってよ』同様に、今年の口コミヒットの代表と言われる韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』との同時上映記念トークショーが、早稲田出身の吉田大八監督にも思い入れの深い早稲田松竹にて行われましたのでご報告いたします。


この日は、立ち見を入れても入りきらない観客がロビーにまで溢れる大盛況で、吉田大八監督、佐藤貴博プロデューサー、そして、ストリーミング番組「WOWOWぷらすと」にて結成された、『サニー』を愛し『桐島』に骨抜きにされた「おっサニー軍団」こと漫画家の花くまゆうさくさん、ライターの松谷創一郎さん、映画解説者の中井圭さんら登壇者も感慨ひとしお。

まずは、花くまさんが「とにかく誰かと語りたくなる映画っていうのが年に1本くらい産まれるものだけど、今年は『サニー』があったと思ったら、そこに『桐島』も出て来ちゃった。今日も2本見たけど(何度も見てるから)もう大丈夫かと思ったら、『サニー』でまたウルウルして、『桐島』の屋上シーンでグワァーってきちゃった」と2作への感動を語り、「どちらも人に伝えたくなる映画。
『サニー』は皆共通の感動だと思うけど、『桐島』は観た人に寄って感動も違ってくるのが面白い」(松谷)、「どっちも台詞で説明するのじゃなくて絵で先導していくのが素晴らしくて、だから人に話したくなる」(中井)といった分析から、「もし『サニー』の子が交換留学で『桐島』の高校に来たら」(花くま)という妄想トークに場内は大盛り上がり。さらに『サニー』のラストにびっくりしたという吉田監督の感想や、プロレス好きの佐藤プロデューサーならではの『桐島』&『サニー』最強タッグ解説に場内は興味津々。

トーク後半の観客とのQ&Aも熱く、次々に質問が飛び、吉田監督からは「脚本の喜安さんと交換日記をするような感じで、最終的には20回くらいもリレーする形で脚本を完成させた」と、各方面で評価の高い脚本についての裏話も披露された。

さらに「桐島は、部活はやめたけど、高校もやめちゃうと思いますか」というユニークな質問には、佐藤プロデューサーが「桐島は、いろんな解釈ができる余地をあえて残している映画。余地があるからこそ、皆で語れる、語りたくなる映画なんじゃないか。だから、高校もやめたかどうかは、それぞれ思っているかもしれないけど、スタッフの共通見解というのは持たないようにしている」と答え、花くまさんが「どんな珍説がいちばん面白いかっていうくらいに、やっていい」
と『桐島』の楽しみ方をアドバイス。

全員がまだまだ語りたいという未練を残しつつも、吉田監督の「公開からこんなに経ってもこれほどたくさんの人が集まってくれて、しかも皆さんの表情から映画を気に入ってくれているという気持ちが伝わってきて本当にありがたい」という言葉で記念すべきトークは終了。

『桐島、部活やめるってよ』は、名画座・早稲田松竹で上映されながらも、ロングラン上映が続くヒューマントラストシネマ渋谷や“復活ロードショー”のシネ・リーブル池袋、シネ・リーブル梅田ほかロードショー館でもまだまだ全国続映中。

先日はTAMA映画賞での3冠獲得が発表されたが、これからの映画賞シーズンとともに今後も公開劇場が増える見込みだ。一方『サニー 永遠の仲間たち』は11/2にDVD&ブルーレイが発売されたばかり。

邦・洋の語りたい映画No.1のこの2作、今年の口コミは今年のうちに、未だ見ていない方はもちろんリピーターの方ももう一度見て、映画の魅力を語り尽くして欲しい。