昨日9月24日(月)19時30分より新宿ロフトプラスワンにて、「東雲会&Devilpress presents『アイアン・スカイ』公開記念!地獄に堕ちた底抜けナチ映画祭り」が開催された。本作の字幕翻訳を担当し、先日発売された『アイアン・スカイ』ノベライズの著者でもある高橋ヨシキ氏が主催した。前半は高橋ヨシキ氏がナチの残酷っぷりを描いた映画の紹介を行い、後半はてらさわホーク氏(映画秘宝キルゴア&プレデター番長)、高橋ターヤン氏(映画秘宝アクション番長)、田野辺尚人氏(別冊映画秘宝編集長)を招いて、それぞれのイチ押しのナチ映画の紹介を行った。高橋ヨシキ氏が紹介した映画でのナチは、残酷な拷問をしたり、お酒を飲み続けたり、絶えずSEXしたりと非道な描写ばかりで、なんと、ほとんど戦争をしている描写のないものばかり。
昔のナチのイメージはこのようなものが多く、高橋ヨシキ氏が持参していたナチを紹介する本でも同様の描写が記載されていた。「ナチ=残酷な集団」というのは、このようなイメージが拡がっていき、根付いたものと言えるのかもしれない。そんな中、「本当はナチは、ちゃんと戦争をしているんです!」と満を持して紹介されたのが、スティーブン・スピルバーグ監督の『プライベート・ライアン』である。
  
以下、一部であるが、イベント中に紹介された映画を抜粋している。全てナチが映画本編に登場した作品である。(順不同)

『イルザ ナチ女収容所 悪魔の生体実験』(74):実在の人物イルゼ・コッホをモデルにした作品。
『ゲシュタポ卍(ナチ)収容所』(76):悪名高きナチ女囚収容所を描いた作品。
『ナチス・イン・センター・オブ・ジ・アース』(12):ロボット・ヒトラーが炸裂するアクション・ホラー。
『ヘルボーイ』(04):ギレルモ・デル・トロ監督作品。ナチが超科学装置を利用して世界征服を企む。
『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』:マグニートーが強制収容所で能力に目覚める。
『イングロリアス・バスターズ』(09):クエンティン・タランティーノ監督作品。/ナチス・ドイツ指導者の暗殺を企てる。
『プライベート・ライアン』(98):スティーブン・スピルバーグ監督作品。/第二次世界大戦時のノルマンディー上陸作戦が舞台。

『アイアン・スカイ』では月面に行ったナチが宇宙で地球防衛軍と戦う前代未聞の映像を見ることができる。『アイアン・スカイ』公開を前に、ナチ映画の復習とも言うべき、多くの作品をイイとこどりのダイジェストで確認することができ、とても内容の濃い3時間半のイベントとなった。イベント後には、高橋ヨシキ氏のノベライズ本を購入してくれた方へのサイン会も行い、長蛇の列ができた。このノベライズ本は、映画そのままでなく、高橋ヨシキ氏のオリジナルストーリーも追加された読み応えの一冊。9/26(水)発売の「別冊映画秘宝 ナチス映画電撃読本」も待ちわびる声が多く、この2冊を読破することにより、『アイアン・スカイ』が10倍、100倍も楽しめること間違いなし!!ぜひ、本作を観る前に読んで欲しい2冊である。