日本サッカーの活躍が注目されたオリンピックの興奮さめやらぬ中、ドイツ・サッカーの起源を題材にした感動作『コッホ先生と僕らの革命』が、9月15日(土)より全国公開いたしました。本作の公開を記念して、元サッカー選手でサッカー解説者・中西哲生さん(43)と日本発のブンデスリーガー・奥寺康彦さん(60)をお招きし、トークショーを実施。サッカーを極めた二人が、本作に通して再認識する“サッカーの力”をご自身の経験を交えながら熱く語りました。

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◆日時:9月14日(金) 19:00〜 ◆場所:TOKYO FM本社7階 スタジオイリス 
◆登壇者: 中西哲生さん(43)、奥寺康彦さん(60)
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本作は19世紀末ドイツ帝国の厳格な名門校にイギリスからドイツ初の英語教師として赴任したコンラート・コッホが、授業にサッカーを取り入れ、偏見や階級、国籍に対する差別意識を持った生徒たちにフェアプレイの精神やチームプレイの大切さを教えていくヒューマンドラマ。サッカー強豪国ドイツの知られざる真実を通じ、夢や希望、そして信念を貫く大切さを教えてくれる、感動の実話で話題となっている。

日本発のブンデスリーガーとして1977年から9年間ドイツでのプロ生活を送った奥寺は、「ドイツとイギリスの関係が悪かったことは信じられないし、当時もそんなことは一切感じなかった」と驚きを隠せない様子。さらに、「ドイツ人はもっとオープンですよ。規律はしっかり保つが、おまえは自由だ、好きなことをしていいぞという感じだった」と、ドイツに渡った当時を振り返った。本作は奥寺がドイツに渡る100年ほど前の時代を描いており、「なぜそうなったのかが分かると思います」と語った。そして、中西も同調し「サッカー映画ではなく、世界の歴史を紐解くヒントになる映画」と言葉をかぶせた。

 また、本作は心を閉ざしてきた少年たちの成長する姿が描かれており、「サッカー業界では当たり前ですが、バラエティに富んだ11人が必要。この映画でも子供たちに役割分担ができ、責任領域が決まり、だから最後いいチームができる」と中西はチームプレイの大切さを再認識し、「コッホ先生がサッカーを授業に取り入れたことで個性がでてきたのがいいよね」と、奥寺は自我や才能に目覚めた少年たちの歩みに感銘を受けたようだ。奥寺は、「久しぶりにいいと思った、心温まる映画。子供たちの素直な気持ちが伝わり、成長も感じる」と、中西も「建物やサッカーしている姿がよくて、映像もいい」と本作を大絶賛した。

さらに、話は奥寺のドイツでのサッカー話になり、中西からドイツに渡ることを決意した理由を問われ、「ドイツの監督が決めてくれたから。自分がまさかプロでやれるとは思っていたし、25歳で最初は悩みました。当時もヨーロッパに良い選手はいっぱいいて、サッカー後進国から選手を獲るって大変なことだったと思う」と語った。「自分はプロとして毎試合でないといけないと思っていた。そのために練習も一度も気を抜いたことがない。常にチャレンジ意識、目的意識を持っていた。いい意味で緊張感があった」とスポーツ選手らしいストイックな一面を見せた。

最後に、座右の銘を聞かれた奥寺は、「耐えてチャンスを待つ」と答え、「チャンスは絶対くる。そのチャンスを掴むためにしっかりした準備が必要」と、少年たちがチャンスをものにし自らの足で人生を切り開くさまを描いた本作を重ね、熱い想いを語った。