映画『ふがいない僕は空を見た』トロント国際映画祭にてタナダユキ監督の熱気溢れる舞台挨拶実施!600名の観客の拍手は鳴り止まず
第37回トロント国際映画祭「コンテンポラリー・ワールド・シネマ」部門に正式出品された映画『ふがいない僕は空を見た』がトロント現地時間9月9日にワールドプレミア上映され、タナダユキ監督の舞台挨拶が行われました!トロント国際映画祭は米オスカー前哨戦とも言われる北米最大の権威ある映画祭です。
観客賞が最高賞で、受賞すれば日本映画としては北野武監督作『座頭市』以来、史上2度目の快挙となります。本作にとってはこれがワールドプレミアとなり、タナダユキ監督にとってはウディネ・ファーイースト映画祭(観客賞受賞)・モントリオール世界映画祭(『百万円と苦虫女』)に続き3度目の海外映画祭への出品となります。
国内では性描写の話題が先行し、過激とも捉えられる本作が「性」と「生」を真摯に描いた骨太な作品として同映画祭プログラマーに認められ、世界の舞台で初お披露目となりました。国内でR-18指定を受けた作品としては園子温監督作『冷たい熱帯魚』に続く出品となり、物議をかもす話題作となること間違いなしです。
【タナダ監督舞台挨拶内容】11月17日の日本公開を前にトロント国際映画祭にてワールドプレミア上映された本作品を鑑賞しようと、約600名の観客で会場は満席となりました。舞台挨拶では、トロント入りしたタナダ監督が、集まった観客を前に英語でスピーチをし、主演の永山絢斗さんと田畑智子さんに強い感謝の気持ちを述べるとともに、憧れていたトロント国際映画祭に参加できた喜びを語りました。普遍的なテーマ「生」と「性」を繊細かつ力強く描いた本作品は、国境を越え人々の心に強く響き、涙している観客も多く見受けられ、上映後には鳴り止まない拍手がタナダ監督に送られました。
その後の質疑応答でこの原作の映画化を決めた理由を問われたタナダ監督は、「この小説が大好きでした。ひとつの町に色々な人が暮らしている。隣の人は果たして幸せなのか?いやそうでないかもしれない。それでも、異なる人々が共存し社会を作り上げているというところが大変魅力的だったのです。」と述べました。また、観客からは主人公卓巳の母親の「助産師」という職業、日本の助産師事情に関する質問やスクリーンに映し出された日本文化に関する質問も飛び出しました。
スタッフからタイムオーバーの合図がでるほど質疑応答は盛り上がり、会場をロビーに移し、タナダ監督はたくさんのファンからのサインや写真撮影のリクエストに笑顔で応じ、熱気溢れた盛況の中で終了致しました。