本作は、震災の影響で市域の86%が液状化被害を受けてしまった千葉県浦安市を舞台に、バラバラだった家族が音楽を通して再生していく様子が描かれます。主演は、倉本聰の新ドラマ『學』で仲代達矢との共演で話題となった。姉役には、今最も注目されている新進女優 剛力彩芽。祖母役には先ごろアルバム「1969」が全世界発売され、米itunesジャズチャートで1位を獲得、世界のチャートを席巻した由紀さおり、父母役には細川茂樹、鶴田真由など豪華キャスト陣が出演しています。
つきましては、本日1/7(土)、初日舞台挨拶を行いました。途中、剛力彩芽さんが満員の観客に感極まって号泣したり、由紀さおりさんがサプライズで「ふるさと」をアカペラで歌い、観客と一緒に唱和したり・・・と、とても盛り上がるイベントとなりました。

【日程】 1月7日(土)
【場所】 丸の内ピカデリー2(千代田区有楽町2)
【ご登壇者】 高杉真宙(15)、剛力彩芽(19)、鶴田真由(41)、由紀さおり(63)、
三村順一監督、柳内光子エグゼクティブプロデューサー

【登壇コメント】
●ご挨拶
高杉真宙:たくさんの方々が来てくれて、びっくりしています。緊張してうまく喋れないかもしれないけどがんばります!『カルテット!』で一番大変だったのは、バイオリンでした。(撮影の)最初はバイオリンも弾いたことがないし、音譜も読めなくて、すごくがんばりました!音楽を楽しんでもらえたら嬉しいです。
剛力彩芽:(舞台挨拶の)直前に600人近くお客さんが来ていますよと聞いて、そんなに来てくれてるんだー!と思いました。改めてステージに立ったら…(感動のあまり泣いてしまう。)
撮影を始めたころに震災が起きてしまいました。私が撮影に挑んだ理由は、少しでも何かみなさんの力になれたら、支えられたらいいなと思ったからです。でも今日、来ていただいたみなさんの顔を見たら、私のほうが逆にみなさんに支えられたなと思います。撮影期間もスタッフや浦安市民のみなさまに支えられて、ここまでこれたという気持ちがすごくあります。映画のテーマが家族ということもあり、家族と一緒にいられることは当たり前に感じてはいけないと改めて思いました。本当に沢山の人にみていただけたらいいなと思っています。
鶴田真由:震災直後からの、しかも被災地での撮影でしたし、私達はいま映画の撮影していて失礼じゃないかとそういう思いをたくさん抱えて撮影に入りました。でもやっぱりやってよかったと思いました。映画に何が出来るんだろうと考えた時期でもありました。ただきっと公開するときには、日本が復興を目指して頑張ってりいるに違いないと思っていたので、その通り、2012年のお正月映画として公開していただけてよかったと思います。
由紀さおり:家族それぞれが何を持って一つ屋根の下に暮らしているのか、なかなか捉えにくい現代だろうと思います。そういう中で震災に見合われてしまいました。これから先、手を携えて進んでいかなければいけないというときにこういう映画が出来上がったことを大きな意味があろうかと思います。

●撮影のエピソード
三村順一監督:クランクインの直前に震災に見舞われました。この映画のスタートは黙祷から始めようと柳内光子エグゼクティブプロデューサーが仰って、黙祷を行いました。そこから撮影が始まりました。そのことが印象に残っております。
柳内光子エグゼクティブプロデューサー:例えば鶴田真由さんが震災で足元が悪い道路の隅々まで歩いて声をかけて励ましていました。みなさん、なんて人柄のいい人達なんだろうと感激しました。

●音楽に関して。(“音楽”が与えてくれるものなど)
高杉真宙:『カルテット!』に出演する前は音楽に全く興味がなかったのですが、撮影後は辛い時やリラックスしたいときに音楽を聴くようになりました。『カルテット!』の撮影期間は、人生15年間で一番音楽に関わった時間だと思います。
剛力彩芽:言葉がなくても、どんな人とでも伝わり、通じ合えるものだとすごく感じます。心が通じ合える音楽ってやっぱり素敵だなと撮影を通して改めて思いました。
鶴田真由:名曲というのはすごく心に入ってくるとこの作品を通して思いました。感情を揺さぶられる装置、調和を生み出す装置的な役割があるんじゃないかなと思いました。目に見えない感情やエネルギーのやり取り、そういったところが、もしかしたら芝居と音楽は似ているのかなと思いました。
由紀さおり:必死にみなさんお稽古していらっしゃいました。その姿をみて、実際に楽器を扱う役者さんは大変だと思いました。高杉くんのバイオリンもとても大変そうで…。剛力さんのフルートも、鶴田さんのチェロも大変、細川さんのピアノも。よくがんばったなと褒めてあげたいと思いました。今回の撮影で音楽の素晴らしさを改めて感じさせて頂きました。

(ここでなんと由紀さおりさんがアカペラで「ふるさと」を披露!!突然のハプニングで歌うことになり、会場のお客さんも唱和!)

●最後に柳内光子エグゼクティブプロデューサーより一言
柳内光子エグゼクティブプロデューサー:今年は辰年です。昇龍の如く『カルテット!』が天まで上がって、日本中の心を動かし、癒す思い出の映画にしたいと思ってます。

【囲み取材】
●初主演でしたがいかがでしたか?
高杉真宙:バイオリンも初主演も初めてだったのでちょっと怖かったですね。やっぱりバイオリンできてるかなと思いました。音楽を楽しんでもらいたかったのでがんばりました!

●初日を迎えていかがですか?
剛力彩芽:沢山の方々に集まってもらえたので感動しましたね。みなさんのあたたかい眼差しで支えられて生きてるなと思いました。
撮影が終わったときにゴールしたと思ったけど、今日の初日を迎えて、またここが新たなスタートだと感じました。先行公開でも泣いちゃったけど、今日も泣いちゃいました(笑)。たくさんの方に見てもらえたということと初日を迎えられたので、感動して泣いちゃいました。

鶴田真由:立ち見のお客さんもいて嬉しかったですね。震災直後からの撮影だったので、迷いもすごくあったんですよね。被災地で撮影して失礼じゃないかとか…混沌とした中にいたので、いつもより何倍ものエネルギーを使って演技をしたので初日を迎えて本当に感動でした。楽器の演奏シーンはごまかすことができないですし、4人で音を揃えなきゃいけないのでチェロをがんばりました。やっぱり(チェロは)大変でしたね。私は、一ヶ月練習しました。高杉くんは二ヶ月。
剛力:私も一ヶ月ですね。私、もともとフルートをちょっとやっていたんですよ!久しぶりにフルートを触りましたね。

●舞台挨拶ではふるさとを歌われましたよね?
由紀さおり:びっくりしましたね(笑)ちょっと忘れられない舞台挨拶ですね!