韓国の実話を基にした今夏一番熱い青春映画『ホームランが聞こえた夏』(公開中/CJ Entertainment Japan配給)。
天才ピッチャーと評されながら後発性難聴に冒され聴覚を失った高校生と、度重なる不祥事を起こし、プロ野球界から追放寸前のエースピッチャーが、韓国のろう学校、ソンシム高校の野球チームと出会い、全国大会1勝を目指し奮闘する、今一番熱い、感動の青春映画です。
本作の主人公で、プロ野球界のはみ出し者の熱血コーチキム・サンナムを、“俺、そっくりだ。野球を愛しているのに生き方が下手くそ過ぎる”と、自らの姿を投影したような熱いコメントを寄せてくださった、1980年夏、全国高校野球優勝投手で、元プロ野球選手(ロッテ→中日ドラゴンズ)の愛甲猛氏を招いたトークイベントを開催致しました。

プロ野球界のはみ出し者がろう学校の野球部にコーチに行き、生徒と共に成長していく姿を描いた韓国映画『ホームランが聞こえた夏』。“俺、そっくりだ。野球を愛しているのに生き方が下手くそ過ぎる”と主人公の熱血コーチ、キム・サンナムに自らの姿を投影した愛甲猛氏のトークイベントが都内で行われた。

愛甲氏は映画の中で主人公の衣装であるLGツインズのユニフォームを着て登場した。この日のために特注したユニフォームには背番号1番と、ハングルで愛甲猛の名前が入れられており、「韓国のユニフォームは初めて。自分じゃ見られないけど、僕の名前はこんな風に書くんですね。」と照れ笑いした。そして主人公の熱血コーチ、キム・サンナムについて「本当に僕にそっくり。顔じゃなくてね(笑)。野球に対する愛情が一緒。すごく強いメッセージがある映画。同じ場所にいたら僕も同じ言葉を言うんだろうな、というシーンもあった」と語った。また、「劇中で子供たちが土下座するシーンがあるんだけど、小5のとき俺も勉強しなくて、担任の先生と親に野球か勉強か選べと言われたことがある。そのとき野球をやらせてください、って土下座して頼んだんだ。それを思い出した。」と、本作と自身の経験を重ねあわせた。

1980年に甲子園で優勝を果たしている愛甲氏。本作でも韓国の高校野球部が日本の甲子園にあたる“鳳凰杯”で一勝を目指し厳しい練習に励む。今でも甲子園のマウンドの砂を持っているという愛甲氏。「日本の昭和の野球を感じた。自分も昔意味もなくひたすら走るという野球の練習をした。今は日本のプロ野球には栄養士がついたりハイテクだけど、無駄な練習ってメンタルの面を強くする。今の子供達に必要なのはこれじゃないかな。日本で甲子園は3年間で5回しかチャンスがない。甲子園ってプロとは別物で、自分にとっても憧れで夢だった。この映画の中の子供達からは生き方に対する考え方を感じた。ハンデを気にすることなく野球をやっている。だから見る人もハンデを感じずに見てほしい。野球をやる人もやらない人もみんなに見てほしい。それで僕が感じるように夢とかを感じてほしい。」と熱く語った。

また、「日本のプロ野球をもっと盛り上げていかなきゃね。まず入場料が高い。アメリカの倍以上する。週一回くらい行ける値段にして子供はフリーにする。そうしたら野球ももっと人気が出ると思う。でもなでしこジャパンには勝てないかな。」と持論を展開しながら笑いを誘った。

愛甲氏の今尚強い野球への愛情が感じられる熱いトークイベントに、観客もこれから上映される本作へ期待をよせている様子であった。