本日、東京国際映画祭が開催させているTOHOシネマズ六本木ヒルズ・シアター5にて、映画『カウントダウンZERO』が特別上映されました。今週は国連軍縮週間ということもあり、核兵器やテロといった緊迫した世界情勢に関心の高い観客が多く詰めかけました。セレモニーの内容は『カウントダウンZERO』のルーシー・ウォーカー監督、長崎市長・田上富久市長のビデオメッセージを上映、広島市長・秋葉忠利市長のコメントを発表致しました。
メッセージの内容は下記の通りです。

■ルーシー・ウォーカー監督 *ビデオメッセージ
『私はこの作品で、核兵器の脅威が目の前に迫っていることの証言を、多数集めることができました。核兵器が、ならず者国家で簡単に作られる可能性、テロリストの手に容易に渡ってしまう可能性、実験などのミスによって人命が失われる可能性、それらの氷山の一角を作品に盛り込みましたが、本当に恐ろしい事は、そのほとんどを私たちは知らず、日々意識していないということです。
この作品は、悲惨な戦争を知らないような若い世代の方々にも、自分に関係のある危機的問題だということを、今こそ気づいてほしいという考えで作りました。この作品を観て、まずは目覚め、気づいて頂ければとても意味のあることだと信じています。』

■広島市長・秋葉忠利市長 *コメントのみ
『核兵器は絶対に悪であり、人類と共存し得ません。大多数の世界市民の声が世界を動かすことで、2020年までには核兵器の廃絶が実現できるとは私たちは信じています。皆さん、この想いを共有し、ヒロシマと共に行動して下さい。』

■長崎市長・田上富久市長 *ビデオメッセージ
『私たちは、被爆地から核兵器が人間に何をもたらすのかということをずっと伝え続けてきました。その中心にいたのは、いつも被爆者のみなさんでした。今、国連軍縮週間の期間中に、この映画が上映されることを長崎から大変有意義だというふうに思っています。核兵器の驚異から、人間が、人類が逃れるためには核兵器を無くすしかない事、そして、私たちがその声を上げて、手をつないで協力し合えば必ず核兵器の無い世界をつくれるということを、この映画をご覧になった皆さんが感じて頂き、そして、私たちの仲間になってくれることを心から願っています。』

『カウントダウンZERO』は、07年にアカデミー賞を受賞したドキュメンタリー映画『不都合な真実』のスタッフが、知られざる核の脅威の実態に迫り、核兵器=〈ゼロ〉へ向けての意識を目覚めさせる衝撃のドキュメンタリー映画です。
オバマ大統領が09年プラハ演説において「核なき世界を目指す」構成を示し、被爆から65年の今年の8月6日、広島で開催された平和祈念式典に初めてアメリカ政府の代表者としてルース駐日大使が出席、国連からも潘事務総長が初出席を果たしました。
11月13日には横浜で行われるAPEC首脳会議に出席するためオバマ大統領が来日される予定、さらに11月12・13・14日にはノーベル平和賞受賞者世界サミットが開催され、『ヒロシマの遺産:核兵器のない世界』をテーマに議論が行われます。