映画『息もできない』が第10回東京フィルメックスの最優秀作品賞と観客賞をダブル受賞
来春公開『息もできない』、第10回東京フィルメックスで映画祭初の最優秀作品賞と観客賞をダブル受賞!
『息もできない』は、俳優として活躍してきたヤン・イクチュンの監督デビュー作。
社会の底辺で怒りと憎しみを抱いて生きてきた愛を知らない男と、傷ついた心をかくしながら愛を夢見る女子高生の息苦しいほどに切ない純愛をパワフルに描き、すでにロッテルダム映画祭はじめ各国で、作品賞、男優賞、女優賞など20を超える賞に輝いた傑作です。本国では主人公の運命に涙する観客が続出し、大ヒットを記録しています。
「自分自身がこれから生きるために、どうしても吐き出したかった思いを映画にした」と語るヤン監督は、製作・監督・脚本・編集・主演の5役をこなし、家を売り払ってまで製作費にあてるなど、多くの困難を乗り越えて完成させました。
コンペティション部門審査委員長の崔洋一監督は、総評の中で「ダイナミックな新人監督の力強さがあり、我々にとって大切な映画が確かに存在した。」と称賛。また目の肥えた東京フィルメックスの観客にも高く支持され観客賞にも輝き、10回を数えるフィルメックスで初めて最高賞である最優秀作品賞とのダブル受賞となりました。
ヤン監督は、11月20日からフィルメックスに参加するため来日していましたが、残念ながら、オーストラリアで行われたアジア太平洋映画賞の授賞式のため25日に離日しており、このたびの受賞会見、セレモニーには出席できませんでしたが、この朗報に「参加できただけでも幸せだった東京フィルメックスで、このように大きな賞までいただき、とても嬉しいです。
これからも包み隠さず、果敢に表現していきます。包み隠さずに心を開くことで、より清く健全になれることを『息もできない』を通して知ったからです。」とコメントを寄せました。また授賞式では、監督自らが韓国・ソウルの自宅近くで撮影した、とても切ない感動作の監督とは思えない(!?)ユーモラスな「喜びのダンス」の映像メッセージも披露され、観客の喝采を浴びました。
『息もできない』は、来春、東京・渋谷のシネマライズほかで全国順次ロードショー。