『シックス・センス』『ヴィレッジ』などで世界中の度胆を抜き、観客の先読みを許さない完璧なまでのストーリーテリングでハリウッドから注目を集めるM・ナイト・シャマラン監督が最新作『ハプニング』(7月26日公開)のプロモーションのため、2度目の来日を果たした。
当日は大のサスペンス好きである女優であり、タレントの小池栄子がゲストとして登場した。

Q.監督がいつも私達を驚かせるので、会場の皆さんに作品にちなんでガスマスクをつけての出迎えをしたのですが、監督はいかがですか?
監督:いやぁ本当にショックで驚いた、全然知らなかったので。最初、みんなが3Dマスクを付けているのかと思った。

Q.今回の作品の感想を。
監督:90分間パラノイアな映画にしたかった。最初の1分だけ落ち着いて見られますが残りの時間は緊迫した怖いシーンの連続です。

──小池栄子さんが花束ガールとして登場

Q.小池さんは映画を観られたんですよね。
小池:本当に怖かったですね、恐怖の対象が目に見えないことがこんなにも怖いものなのかと思った。いつのまにか自分達が恐怖に囲まれていくのと、音がさらに怖かった、耳を何度もふさぎたくなるシーンが何回もありました。
監督:そんなに言ってくれるなら映画のプロモーションに小池さんにも同行してもらいたい。

Q.本作はアメリカでは初めてのR指定ですが。
監督:自分の部屋には好きな映画のポスターがたくさん貼ってあり、その中にはエクソシストやエイリアン等の怖い映画作品もあるのだが、自分の作品に初めてR指定がついて驚いている。

Q.監督の描きたかった恐怖とは?
監督:今回の映画はとても静かな中から突然恐怖が生まれ、急激なバイオレンスに驚きがある作品。

Q.人災、天災と色々ありますが? かなりリアリティがあって実際に起こる気がしたのですが。
監督:かなりリサーチして実際に起こりうる事象で、科学的に証明されていることを取り入れている。ABCまでが実際に起こると確証があるものだとしたら、僕はDをこの作品で描いたので、実際に起こる可能性は高い。

Q.どこにでもいる夫婦にスポットをあてた理由は?
監督:この映画の中では、誰かヒーローがいるわけでもなく、救世主がいるわけでもない。
普通の人が災害に引き込まれていくことで、観客も引き込まれやすいのではと思った。

Q.この状況に置かれたらどうするとか小池さんは考えましたか?
小池:夫婦ということで見ながらずっと考えていました。こんな状況になったらどうしようと。でもああいった危機は、愛する人と手を取り合って乗り越えていけるのかと思いました。

Q.小池さんのご主人はレスラーなので、頼りになりますよね?
小池:その為の筋肉ですから。

Q.監督、小池さんは新婚なんですよ。
監督:おめでとうございます、そこで私からプレゼントがあります。
小池:なんですか? ガスマスクですか?
監督:幸福の木です。
小池:うわぁーハプニングですね、これこそ!!! 監督、本当にありがとうございます。

Q.最後に皆様にメッセージを。
監督:皆さん、この映画は私の考えでは日本の美意識や感覚にとてもあっていると思います。黒澤監督に影響を受けているのと私は日本が大好きで、日本やヨーロッパのテイストがかなり今回も出ている。日本の映画作品のポスターが自分の部屋に貼っている程、日本が大好きです。

Q.最後の最後の質問ですが、今回も監督は作品の中に出ていますか?
監督:今回は見つけにくいです。すごく役は大きいですが、見つけられないと思います。もし分からなかった人はエンドクレジットを良く見れば分かります。